2017年を振り返り


2017年を振り返ります。

1.小さな提案を大きく広げた

私は、サラリーマン時代最も長くやった職種は営業です。営業、特に新規開拓の営業がやることは、まず小さな取引を作ること、そしてその小さな取引を大きくすることです。

で、

今年の新たなチャレンジだったのが、「クラウドソーシング」をやるという決断でした。クラウドソーシングをやる以前から、サイトを作ったり記事書いたりしていたのですが、どうやればよいのもか見当つかなかったため、ランサーズで名もなきライターさんに相談しました。

(ちなみに名もなきライターさんの相談室はクオリティ考えると、かなりお得でおすすめです。何を相談したいか明確にしてから相談すると効果がより高いです。が、多忙のため販売停止中ですね)

相談後、何とかできそうだという確信を持ち、クラウドソーシングを始めました。最初は安い案件をやっていたのですが、安い案件をいくら積み重ねても美味しくないので、クラウドソーシングで一度つながったお客様に企画を考えて、営業・提案するようにしました。これがうまくいって、今のビジネスの柱の一つができています。

「練馬のライター」という名前にはなっていますが、ライティングだけでなく、一段広い「Webマーケティング」という場所でビジネスをするように常に心掛け、スキルの幅を広げることに注力しました。ライティングはWebマーケティングの一部品です。

Webマーケティングでビジネスをするにはどうすればよいか。提案することです。お客さんが記事を発注している理由、記事によって得たい成果、記事を発注するときに悩んでいるだろうこと、お客さんの普段の仕事内容から抜け落ちているだろうことなどを想像して提案書を書きます。

提案を書くのは面白いです。お客さんの立場で考えて、あれこれ分析して、紙に落とします。ただ、時間は相当取られます。時間かけても提案が採用されなければ、時間単価はゼロになるので、これがリスクです。この時間をかけられるかどうか、という点について、名もなきライターさんが素晴らしい記事を書いていました。

まさにこの通りです。リスクを取らないと美味しいものは手に入らない。美味しいものは待っているだけでなく、自分で獲得しに行った方が早い。また、美味しいものを手に入れるにはスキルも必要、というわけです。

そんなわけで、クラウドソーシングがはじめの接点だったとしても、やりようによっては案件を広げられるよ、という話でした。

2: 新たにフリーランスや社長さんとの関係を増やした

昨年までの人脈は、これまでよく知っている友人知人のフリーランスや経営者の人脈でしたが、今年は少しずつクラウドソーシングや何かしらの接点でつながった方との縁を人脈にするよう努力しました。

人脈というと「ビジネス人脈」みたいな響きでちょっといやらしいかもしれないのですが、要するにいい意味で「Give & Take」の関係になる、ということです。私は一人社長なので、会社はあるもののフリーランスと同じなので、仕事を融通しあったり、こういうスキルの人がいないかと言われれば紹介したり、また紹介されたり、といった具合です。まずは、「あの人とつながっておくとメリットある」と思ってもらい、そこから一歩進んで「あの人、いいよね」と思ってもらうのがゴールです。

どうすれば、いいよね、と思ってもらえるか。個人的には何かしら相手にGiveをすることではないかと思います。情報でもいいし、気遣っているというメッセージでもいいし、案件紹介でもいいし、誰かをつなぐのでもいいし、小さな事でいいんです。これをちょこちょこやっていると、次第に良い人間関係になっていきます。大切なのは、見返りを求めずにやることです。Give, Give, GiveしてもTakeがないこともありますが、それはそれでいいと思うようにしています。

私は特段凄い能力があるわけでもないのですが、こうやってコツコツ良い関係を作ることは好きで、これによってずいぶん救われています。


まだ年末進行真っただ中で、年が終わる感じが皆無ですが、今年を振り返りました。


独立前にやっておいたほうがよいこと


会社で嫌なことがあった、サラリーマン暮らしに不安が生じた、家族が急に病気になった、もともと独立したいと思っていた、もっと稼ぎたい、などなど、独立したいと思う理由はそれぞれあるかと思います。

以下では、独立して1年ほど経つ私の経験を元に「独立前にやっておいたことがいいこと」と「私の実体験」をお伝えします。

独立前にやっておいたほうがよいこと

1.必要となるお金を計算する

当然ですが、生活費以下しか稼げなければ毎月赤字になります。これを避けるためには生活費以上の金額を稼ぐ必要があります。

しかし、サラリーマン時代には会社が代わりに払ってくれていた、または源泉徴収で意識することがなかったお金があることを忘れてはいけません。

  • 健康保険
  • 所得税
  • 住民税
  • 国民年金(または厚生年金)
  • 法人税(会社の場合)
  • 売上に対する消費税

よって、「サラリーマン時代の生活費が30万だったから、30万円稼げばOK」とはなりません。これでは税金など払えなくなります。よって、独立したらサラリーマン時代より多く稼ぐ必要があります。もし、知り合いに独立してビジネスをやっている人がいれば、一度お金の相談に乗ってもらうことをお勧めします。

なお、当然のことですが、「独身」のほうが「配偶者・子供持ち」よりも固定費が少ないので、独立するなら独身のうちがお勧めです。少しでも独立したいのであれば、若いうちに独立したほうがよいと思います。

2.稼げるスキルを洗い出す

独立してお金を稼ぐ、ということは「何かしらの自分のスキルを切り売りする」か、「事業を作る」か、「投資」かの3択ではないかと思います。

とはいえ、投資をするほどお金がある人はさほど多くないと思いますので、まずは「スキルの切り売り」か「事業を作る」かのどちらかになります。

まず、「事業を作る」です。事業を作るのは長い時間がかかります。そして、事業を作っている間はお金が出ていくばかりで、売上はゼロです。つまり、事業を作るためには時間かキャッシュ、またはその両方が必要です。ただ、事業が回り始めたら青天井で売上・利益をもたらしてくれる可能性があります。

逆に「スキルの切り売り」は、フリーランスを連想するのがよいかと思います。例えば、ライティングができる人であれば「書く」というスキルを使って、時間をかけて作った成果物をお金に換えることになります。よほど悪い依頼主にでも当たらない限り、ほぼ確実に現金化できます。ただ、フリーランスで得られる収入は時間を大量に投下しないと大きくならない場合が多いので、売上・利益が青天井になることはありません。

当座の生活を回すためには、「スキルの切り売り」が最も手っ取り早く確実です。そして、「スキルの切り売り」をして作ったお金が増えてきたら、それを自分の事業に回すのが一般的ではないかと思います。

そこで考えなければならないのは、「自分はどのスキルを売れるのだろうか」という点です。私は最初に入社した会社が大企業でしたが、大企業でニーズがある職種がすなわち、独立して食べられる職種とは限りません。

例えば、「データサイエンティスト」という職種があります。これはフルタイムで働くとなれば、かなり稼げる職種ですが、フリーランスとなるとなかなかスキルを売りにくい職種ではないでしょうか。大手企業では、データサイエンティストは正社員として雇いたい職種ですが、フリーランスで使いたいとは思わないためです。そして中小企業ではデータサイエンティストは不要であることがほとんどです。

私は、「法人営業」「海外営業」「CRM導入」などの経験がありますが、こうしたスキルよりも個人的に身に着けた「SEO」を核とした「ライティング」「サイト制作」のほうがよほど食べられるスキルになっています。

「会社で評価されて働いてきたから、自分は何となく凄いんじゃないか」という思い込みが危険です。フリーランスとして売れるスキルと、会社の中で正社員として働くスキルがマッチしないためです。そこで必要なのが売れるスキルの洗い出しです。自分にはどういった「売れるスキル」があるかを並べてみましょう。そして、顧客がこうしたスキルを買いたいかどうか、いくらで買いたいかどうかを考えてみましょう。

「洗い出してみると、自分には売れるスキルがあまりなかった」と言う人は結構いるのではないでしょうか。もしスキルがなければ、スキルを付けるのみです。自分の得意分野の周辺スキルを付けることでパワーアップする、または得意分野ではないが稼げるスキルをサラリーマンのうちに身に着けるなどの工夫が必要です。

そしてスキルを付ける際、「何のスキルを身に着けるか」は、自分の思い込みで判断するのではなく、独立している友人知人に聞いたり、クラウドソーシングサイトで見てから判断しましょう。せっかく身に着けたスキルが、世間では大きなニーズがない場合は、意味がないことになってしまいます。

3.独立前に営業する

「もし自分が独立したら、こういうスキルを使ってあなたにこうしたサービスを提供できる」と、友人知人にアピールして、仕事を出してもらえそうかどうか探ってみる、または直接営業してみるのは効果的です。独立した最初の月に、どの程度の売り上げが見込めるかを判断できるからです。

例えば、「友人知人から、毎月50万円の売り上げが見込めそう。生活費は30万円だしこれで大丈夫」と思うのは間違いです。そもそも最初の発注があるかどうかも分かりませんし、発注があったとしても2カ月目以後継続発注があるかどうかも分かりません。目安としては、欲しい金額の3倍くらいの売上が見込めそうだというくらい、事前に営業しておくのがよいのではないでしょうか。

ちなみに私は、独立時に欲しい金額の1.5倍くらいの売り上げ見込みを積んだはずが、その半分くらいしか注文されず大変なことになりました。

4.貯金する

独立当初は絶対に見込み通りに物事が進みません。こうなったときに頼れるのは、当座の生活費を支えてくれる貯金です。売り上げがゼロでも何か月か暮らしていけるだけの貯金があると、心安らかに毎日を過ごすことができます。

5.クラウドソーシングを使う

ランサーズやクラウドワークスといったクラウドソーシング仕事は、単価は安いですが、当座のお金を稼ぐには良い手段です。自分のスキルを使ってクラウドソーシングで稼げそうな仕事にはどんなものがあるか、調べておくとよいでしょう。

ただ、クラウドソーシングで誰でもできる仕事をやっていると、ブラック企業勤めの人以上に厳しい生活になりますので、クラウドソーシングの単価で満足しないほうがよいですし、クラウドソーシング以外でどうやって仕事を取っていくかを考えることも必要になります。

6.友人・仕事仲間を持つ

仕事やお金をくれるのでなくても、時々会って色々話せる友人や仕事仲間がいることはとても大切です。うまくいかないと収入源に直結するので、精神的になかなか大変な場面も多いです。よって、不安を吐露したり、笑い飛ばしたりする仲間がいるのはとても大切です。

自分より少し先に独立している方で、色々な苦労を乗り越えてきている方であればベストです。そうした方であれば、「自分もそういうことがあったけど、何とか乗り越えてきた。だから君も大丈夫」と励ましてくれます。こうした仲間、先輩が独立前からいると素晴らしいです。

7.目標を作る

計画を立てても予定通りにはなりません。しかし、目標を持っておくこと、どの方向に進みたいのかを決めておくことは大切です。凄腕のフリーランサーという方向性も正しいですし、ビジネスを作るという方向性も正しいです。ただ、目標が違えば当然取るべきアクションも異なります。

目標がないと、何となく目の前にきた案件を一生懸命こなすが、去年も今年も同じようなことをやって、来年も同じようなことをやる可能性が高いです。

私の実体験

私は、数カ月は食べられるお金を貯金してから独立しましたが、お伝えした通り、予定していた案件は半分しか入ってきませんでした。

これは困った、生活できないと思い、最初に手を付けたのが友人知人からの案件を大きくする活動です。提案して、案件を増やすことをやっていました。しかし、友人知人も使えるお金に限度がありますし、使いたいタイミングかどうかもビジネス全体の流れで決まってきます。つまり、来月どの程度の売り上げが上がるか分からないだけでなく、売上が減った場合に他の案件で埋めることが難しいため、打撃が大きかったのです。

よって、大きな収入源に依存するのは危険だ、ということに改めて気が付いて仕事を増やそうとしましたが、なかなか増えませんでした。ここで、「クラウドソーシングって仕事安いイメージしかないけどやってみるか」と踏み出してやってみたところ、確かに単価は安かったです。ただ、一度うまくできた顧客に提案して仕事を広げたり努力をすれば、それなりの売上になってくれることが分かりました。

私は「ビジネスを作りたい人」なのですが、ビジネスを作るには時間とお金の両方が必要です。よって、まずはビジネスを作るうえで「時間さえあればできること」をやりつつも、収入を増やして自分のビジネスに回すお金を十分作ることに集中しています。

最後に「準備しすぎない」

これまで書いてきたこととは矛盾しますが、「万全の状態を作ってから独立しよう」と思っても、万全の状態なんてものはまず作れません。よって、ある程度の不安要素があるのが普通です。その不安要素が許容範囲かどうか、自分でよく考えてみましょう。また友人知人に相談するのもよいかもしれません。

皆様の独立に幸多きことを祈ります。

 


[ライター向け] WordからGoogleドキュメントに乗り換える5つの理由


ライター向けの小ネタ行きます。

通常、記事はパソコンで書いていると思いますが、具体的にはどのソフト(アプリ)で書いていますでしょうか。たぶん、Microsoft Officeで書いている人が多いのではないかと思います(私もそうでした)。しかし、ここ半年でWord執筆をやめて、Googleドキュメントに乗り換えたら、あまりに快調で最高だったので共有します。

Word = 突然のクラッシュ、不完全な復元

Wordだけでなく、MicrosoftのOfficeアプリケーション全般がそうなのですが、理由不明の突然のクラッシュがかなりの割合で起こります。私の環境だと数日から1週間に一回は起こるくらいの頻度でした(環境によってずいぶん異なると思います)。

私が日々使っているパソコンは、2016年に購入したもので、Intel Core i7 + メモリ16GB + SSDという環境なので、パソコンのスペック不足が原因のクラッシュではありません。他にも変なアプリを入れているわけではないので、結局のところ何故クラッシュが起こるのは原因が分からないままでした。

Wordがクラッシュして困るのは、「データは復元されるものの、直前まで作成していたデータが完璧に復元される」のではなく、「数分前、または数十分前の状態で復元されてしまう」ということです。ドキュメントを保存しながら作成すれば防げますが、都度都度保存ボタンを押しながらドキュメントを作るなんて大変面倒くさいですよね。集中力そがれます。

Googleドキュメントを使うべき5つの理由

頻繁にクラッシュするWordと不完全な復元にいらいらしたので、ふと思い立ってGoogleドキュメントを使ってみたところ、これが大変に快適でした。

1.クラッシュしてもほぼ完全に復元される

Googleドキュメントはブラウザ上で動作する文書作成ソフトで、基本はGoogle製のブラウザであるChromeで使うことを前提に作られています。Chromeは、タブをたくさん開いた場合などに落ちてしまうことがありますが、落ちたとしてもGoogleドキュメントで作成中の文書はほとんど完全に復元されます。Wordだと数分前の状態に戻れば御の字のところ、Googleドキュメントだと通常直前の状態(0秒前)に復元されますし、ごくまれに少し前に戻ってしまうこともありますが、それでも数秒~数十秒前です。

2.軽い

私の場合、Wordが好きでなかった理由は復元だけでなく、「時々なんか重くなる」「すごく困るわけではないのだが、ちょっとストレス」のような瞬間がかなりあったことです。気持ちよく書いていたら、何かちょっと重くなって流れが遮られるんです。

これがGoogleドキュメントに変えてからは、こうしたイライラは起こらなくなりました。とにかく軽快で、思考と指の動きが遮られずにすみます。

3.オフラインでも使える

Chrome上で使うとなると、「オンライン時のみしか使えないのでは」と思われるかもしれませんが、実はオフラインでも使えます。既存のドキュメントを開く場合は制限がありますが、新しいドキュメントの作成であれば問題ありません。

また、新幹線などで移動中にオンラインからオフラインになってしまうことがあっても大丈夫です。この場合でも引き続き文書作成を続けることができます。オンラインになった時点で、差分が同期される仕組みです。

4.Word形式、PDF形式で出力できる

Googleドキュメント上で作った文章は、作成後にWord形式やPDF形式などで簡単に出力できます。ファイルを受け取った側は、Wordで作ったのか、Googleドキュメントで作ったのか気づくことはほぼありません。

5.無料

パソコンに最初からついているOfficeであっても、実は数千円後半から1万円代前半は余分に支払っていますし、後からオフィスを買うとなるとやはり1年で1万円以上払わないとといけません。Office 365のようなサブスクリプション型でも同様です。

しかし、Googleドキュメントは無料です。Wordに相当するドキュメント、Excelに相当するスプレッドシート、PowerPointに相当するスライドが全て無料で使えます。

無料なのでぜひ試してみて

そんなわけで「なるほど」と思った方は、ぜひ試してみてください。Googleアカウントがあれば無料で使えます。なおドキュメントは、パソコン内のGoogleドライブフォルダとオンライン(Googleドライブ)の両方に保存されます。保存容量の上限はGoogleドライブの容量上限になりますが、ドキュメントは容量も小さいので使い切ることはまずないでしょう。


[ライター向け] 記事提案の5つのポイント


「このテーマで記事をお願いします」と、詳細の内容を渡されて記事を書いていると、ついつい受け身になりがちです。もちろん、ライターは受託仕事なので、「依頼主の要求事項をきちんとこなす」ことが必要ですが、それだけでは仕事が広がりません。

例えば、あるサイトで月に50本の記事がアップされていたとして、自分がそのうち5本を書いていたとします。しかし、できれば倍の10本取りたい。そんな時に、ただ待っているだけでは自分の取り分は増えません。こんな時に必要なのが提案です。

提案とは

フリーライターにおける提案とは、依頼主が欲しい内容を先回りして考えて、「こういう内容が欲しいですよね、私書けますよ」と教えてあげて、その結果自分の仕事、売り上げを増やすことです。

依頼主からすると、流入増加のためのネタを自分だけで考えるのではなく、ライターさんが考えてくれることで「ネタを考える手間」が省けて、かつ「自分では思いつかないネタ」が出てくることもありますので、基本歓迎されます。

そして、提案をすることはノーリスクです。考える時間は機会費用になりますが、それを除けば失うものはありません。もし提案がいま一つヒットしなくても、依頼主からすると「いろいろ考えて提案してくれる熱心なライターさんだな」と思ってくれるはずです。印象は良いです。

提案のポイント

提案のポイントは以下の通りです。

1.依頼主より自分のほうが詳しいネタで提案する

例えば、TOEIC学習のサイトを考えてみましょう。依頼主が「TOEIC 990点で、海外大学卒で英語バリバリ使って仕事をしていた」場合、自分が「TOEIC 700点で、英語はあまり使ったことがない」程度の経験しかないと、そもそも提案力が圧倒的に弱いです。

もちろん、弱者の戦略、例えば「TOEICを400点から700点に上げた方法」といった記事など、点数が低くても書ける記事はありますが、どうしても立場上弱くなります。相手の方が圧倒的に英語強いわけですから。このような場合、弱者の戦略的な記事以外の提案は通りにくくなります。

逆の場合を考えてみましょう。例えば「ITと農業」というサイトがあったとします。しかし依頼主はITも農業もさほど詳しくないとします。この場合、自分がITもしくは農業のどちらかの知識があれば、立場は相当強いです。相手が知らないネタを引っ張り出してきて、「これは書くべきネタです」と提案することができるからです。ITについて詳しいが、農業についてさほど詳しくないという場合でも、ITの農業のニュースなどを見ると、ITの観点から農業の自動化・効率化・安全などを結び付けて考えられます。

  • アフィリエイトサイト向けの記事で、依頼主はテーマについて特別詳しいわけではない
  • 総合ニュースサイトなど、多くのネタがたくさん入っているサイトで、依頼主は個別のテーマはよく知らない
  • ITと農業、のような2つのテーマの交わりについてのサイトで、依頼主は片方のテーマについては詳しいが、もう片方のテーマについては詳しくない

もしあなたの依頼主がこのような方で、あなたがそれなりに詳しい分野であれば、提案は大歓迎されますし、提案が通る率も高いです。

2.最大でも現在の2倍程度の本数の提案にとどめる

依頼主も月ごとの予算があるので、毎月50本の記事を5本ずつ、10人のライターさんに依頼しているところ、「100本ネタを考えたので、今月納品してもよいですか」と言われたら、さすがに「予算オーバーです」となります。

また、急に本数を増加させると、他のライターさんを切らねばならないので、依頼主からするとリスクです。他のライターさんを切ったとしても、たくさん納品してくれるといった人が本当にきちんと納品してくれるかは、分からないからです。よって、「よい記事を提案してくれ、きちんとしたクオリティで、期日までに納品してくれる」という信用を作る必要があります。

例えば、毎月50本上がっているサイトのうち、最終的に20本を取りたいとしても、徐々に本数を増やしていくのがおすすめです。例えば、毎月5本書いていたら10本提案してみる。そして数カ月かけて「よい提案、良い記事、期日通りの納品」という信頼を作り、そのうえで、「実はまだまだ書けます。20本いかがでしょうか」と提案するという流れです。

もちろん、提案する本数は期日までに必ず納品できる本数にとどめるようにしましょう。欲張って提案したが、納品が間に合わなかったとなっては逆効果です。信頼を失います。

3.自分の書きやすい内容に引き付けた提案にする

どうせ記事を書くのであれば、書いていて楽しくなる内容を書きたいものです。よって、提案する内容は自分の書きやすい、書きたい内容に引き付けるとよいです。

提案をする

提案が通る

自分が比較的書きやすい、また書きたい内容が書ける

快い体験、楽しい!

と、このようになります。こういう土俵に持ち込めると、「お金をもらってつまらないことを書いたりまとめたりして、何とかお金をもらう」のではなく、「それなりに興味があることを比較的楽しく書いてお金がもらえる」という状態に近づきます。もちろん、いくら楽しいネタでも書いていると辛いこともありますが、苦手なネタよりははるかによいはずです。

「自分に引き付けた内容を書く」リスクは、「どうしても似たようなネタ、似たような切り口になりがち」だということです。よって、似たようなネタ、切り口の場合は、納品月をずらすなどの工夫だったり、ネタの広げ方、新しいネタ、新しい切り口などを常に考えて模索する必要があります。

4.SEOを考慮して提案する

自分の好きなことを書いて、その記事の品質が高かったとしても、ユーザーの流入がなければ仕方ありません。よって、「提案する記事が流入増加につながるのか」を考えたうえで提案することが必要です。つまりはSEOです。

SEOに関するテクニックはWebに山ほど上がっています。無料でできる内容で構わないので、自分なりにこう考えてみた、このような題名、このような構成、このようなキーワードにしてみた、という「考えた証拠」を依頼主に見せてあげましょう。

そのうえで、「こんな感じで考えてみましたが、もし足りないことがあれば学習したいので、ぜひ教えてください」と言えば、多くの依頼主は「考えて提案してきてくれるのか、ありがたい」と感じてくれるはずです。

ライターの多くはSEOを考慮して記事を書いていないので、こうしたライターは貴重です。依頼主は、SEOが分かるライターを優遇します。そして、SEOを考えた提案は単価アップ交渉の材料になります。

あとSEOが分かると、「ライター業だけでなく、自分でアフィリエイトサイトを作ってみよう」というときに半端なく役に立ちます。

5.提案が受け入れられない場合理由を聞く

提案が受け入れられないと、正直がっかりします。しかし、この時に「ダメだったか」としょんぼりするのではなく、ちゃんと理由を聞きましょう。理由としてはこのようなものがあるのではないかと思います。

1.提案の質が低い

「提案の方向性は間違ってはいないが、レベルが低い」という内容です。この場合は、「ぜひ良い提案をしたいと思っているので、どのような点でレベルが低いと感じたのか教えて欲しい」ともう一歩突っ込んで聞いてみましょう。

  • 構成が良くない
  • 専門性が低い(内容が薄い)
  • SEOが考慮されていない、流入が見込めない

など、回答があるはずです。そのうえで「さらに食らいついていって、質を上げて提案するか」、それとも「ちょっとテーマ的にこれ以上質を上げるのは難しいので、もう提案しない」かを選べばいいわけです。

2.提案の方向性が違った

提案の質はいいが方向性が違うことを理由に、提案が拒否されることはほとんどありません。多くの場合、「いい提案ですね。ただ、うちのサイトはこのような趣旨なので、流れと結論をこう変えて執筆お願いできませんか」となるはずです。

もし、方向性を理由に拒否された場合も突っ込んで聞いてみましょう。

3.記事数を増やす余力がない

「1人のライターの記事を増やすと、ライターを減らさないといけない」「今のライティング体制を崩したくない」と依頼主が考えている場合は、提案してもすぐに増えないでしょう。ただ、一度提案したが、依頼主がやむを得ない事情で提案を飲めない、ということは、ある意味「ライターが依頼主に貸しを作る」ことになります。「せっかく提案して、内容も良かったのに、依頼主側の事情で採用できなかった」わけですから。

依頼主からすると「せっかく提案してくれたのに申し訳ないな」という気持ちが残ります。そして、こうした申し訳なさは、「別なライターが書けなくなった」というような場合に、あまたに白羽の矢が立つことにつながります。

このように、今すぐ提案が採用されなかったとしても、損することは全くありません。

4.依頼主が記事を全部考えているので、提案は受け付けていない

かなり作り込んだサイトを作っている場合、既に依頼主側が「完璧な記事リスト」を作っている場合があります。こうした場合は、提案しても受け入れられる可能性が低いです。依頼主側で考え抜いて、「これでいける!」という記事全体の中に、別種のものを入れるのは違和感があるからです。

ただ、こうしたサイトであっても、最初に作った記事リストのストックが尽きた場合などに、こちらが提案した記事が採用される場合もあります。ただ、提案が通るには時間がかかるかもしれません。

まとめ

「書くのが好きでたまらない」という方でも、得意分野、不得意分野があるかと思います。提案する、ということは、できるだけ自分の得意分野の経験、知識を生かして書く、それも楽しく書くことにつながります。

依頼主に言われるままに書いている方は、そこから脱却するためにも、今月は新たに提案してみてはいかがでしょうか。


[ライター向け] クライアントを選ぶ


フリーライターの「フリー」とは、”freedom”のフリーです。上司から言われたことをやるのではなく、独立して仕事を選べる、という立場です。

とはいえ、生活のため、違和感がありながらも仕事を請け続けているかも多いはず。その違和感はどこから来るのか、そして違和感をどのように解決すればよいのかを考えてみましょう。これこそが、「フリー」である強みを生かして、クライアントを選ぶという行為です。

1.単価が安い

解決策1: 単価を上げる
解決策2: 仕事を断る

単価が安いことのみが不満、ということは、逆に言えば「単価以外は不満がないこと」とも言えます。自分がそれなりのアウトプットを出しているという自負があるのであれば、単価を上げる交渉をしてみましょう。単価を上げる交渉については、前回の記事をご覧ください。

そして、単価がどうしても上がらなさそうだったら、そのお客さんからの仕事は断ってしまいましょう。もちろん、断る仕事以外に、バックアップの仕事を持ったうえでの話です。

2.担当者との相性が悪い

解決策1: 仕事を断る

私が仕事を始めたばかりの際、スマホ関連の仕事を頂きました。単価は悪くありませんでしたが、担当者の指示が抽象的でした。その指示を何とかくみ取って納品したものについて、「あなたの記事はなっていない」的なことを指摘されました。「あなたのクラウドソーシングのプロファイルには、このように書いているのに、納品物は違いますね」的な皮肉も言われました。

単価は高いのでどうしようかなと考えましたが、この時私は、お互い合意の上、さくっとお断りました(個人的には英断でした)。相性の悪い担当者と付き合って、自分のエネルギーを減らすと、生活や他の仕事にも影響がでます。よって、「この人とコミュニケーションを取るのが大変ストレス」だと思ったら、さっと身を引きましょう。

3.仕事が合わない

解決策1: 目指す方向性に合致するなら、踏ん張って学習する
解決策2: 仕事を断る

ライター業をやっていると、「この仕事はやりにくい、自分には合わない」と感じる瞬間があるのではないかと思います。

私の例を上げましょう。私が仕事が合わないと感じたのは、「格安SIM関連の記事」でした。既に公開されている情報を整理してまとめるだけで、情報を網羅的にまとめるだけの仕事で、自分のこれまで培ってきた洞察力はいらない仕事でした。こう言ってはなんですが、誰でもできる仕事だと思いました。

この仕事は自分が将来めざしたい方向性でもないので、何とか納品を終わらせて。その後はお断りしました。

と、このように、「自分の将来的な方向性に合致しない仕事」であれば、お断りするのもありです。

逆に、「将来的な方向性には合致しているが、自分の実力がないうえに『合わない、難しい』と感じている仕事」であれば、踏ん張って学習して仕上げることをおすすめします。

「将来的な方向性」というと漠然としていますが、つまり「単価が高い仕事」か、「自分が書きたい内容の仕事」かのどちらかでしょう。これを満たすのであれば、諦めずに力を付けましょう。

まとめ

指示されることに慣れている、相手のことを考えてしまう、といった、ある意味従順な方は、なかなか仕事を断りにくいと思います。しかしクライアントの担当者は、あなたのことを「記事を収めてくれるライター1号」としか見ていないことも多々あります。

よって、もし違和感を感じたら、それを変える努力をするか、どんどん断りましょう。といっても、「やります」といったことを、先方の合意なく途中で投げ出すことはダメです。先方に合意を取って断る、または今月分は納品を終えて以後断る、というように、あなたの評価に影響が出ないようにしましょう。


[ライター向け] 既存のクライアントから売り上げを増やす方法(価格交渉)


突然ですが、私はもともと営業だったので、「できるだけ値引きせず高い価格(定価)で売るのが仕事」でした。

ライターという立場もこれと全く同じで、「できるだけ高い単価で、文章という商品を売るのが仕事」です。

私はこういう、価格交渉となると、営業の血が騒ぐせいか、妙にワクワクしてしまいます。今回は、リピート時に、こんな感じで価格交渉してみたよ、という方法について共有したいと思います。

前提として

まず、以下でお伝えする価格交渉の前提は以下の通りとなります。

1.リピート案件
2.成果物にクライアントが満足している
3.自分の文章に自信がある

既に、文章を販売したことがあって、満足してもらっている。自分もいい文章を書いている自身がある。だから、もう少し単価を上げたいというのが前提です。「一度目の受注時の値上げ交渉」については触れませんので、お間違いないよう。

そしてもう1点重要な点です。

4.価格交渉決裂してその仕事がなくなっても、他で穴埋めできる

その仕事が唯一の収入源、その収入がないと生活できない場合は、交渉力ゼロだと思ったほうが良いです。クライアントの立場が圧倒的に強いからです。

例えば、「単価上げてください」と交渉してみたものの、「単価上げるんだったら、今後書いてもらわなくてもいいです」とクライアントから言われたとします。この仕事がなくなると生活に困るので、決裂した後に「やっぱりこれまでの単価でお願いします」といった場合、クライアントからすると「なんだよ、このライター。結局いままでの価格で仕事受けるんだ。今後絶対値上げしないでおこう」と思うでしょう。

値上げ交渉は、他にオプションがあるからこそ「交渉」になります。よって、もしあなたが、大口先1件からのみ受注しているような場合は、大変危険ですので、早めに他のクライアントも探しておくべきです。

既存クライアントから売上を増やす方法

1.「他と比べて単価が安いので、今後はX円以上でないと受けられません」と言う

これは正面突破といってよい方法だと思います。「あなたの単価は、他のクライアントより単価が安いです。今後も書いてほしかったら値上げしてください」というものです(なお、伝え方はもう少し婉曲にしましょう)。

もしあなたの文章に、現在の単価以上の価値があれば、また、クライアントがあなたのことを個人的に気に入っているのであれば、値上げを飲んでくれるでしょう。

「個人的に気に入る」というのは、「記事の品質が高い」「レスが早い」「愚痴を言わない」「言い訳をしない」「納期を守る」「記事作成ガイドラインを守る」といった点を満たせば、気に入られるライターになると思いますよ。

2.「Wordpress投稿もやりますので単価あげてください」と言う

アフィリエイターは大抵Wordpressなので、アフィリ記事を書いているライターさんには良いテクニックではないでしょうか。もちろん、自分でWordpressベースのサイトを作って、Wordpressについて知識を付けておく必要があります。

また、Wordpressに加えて、画像を無料サイトから持ってきて入れるなどすると、単価を上げる理由になります。私もサイト運営しているので分かりますが、画像を探してダウンロードして、サイズ変更して挿入するのって、時間がかかって結構面倒ですので、喜ばれるかと思います。

3.「キーワード調べて、当該キーワードを上げる記事書きますので単価上げてください」と言う

これまでは、クライアントが全て記事案を出していたが、自分でSEOを勉強して、どのようなキーワードだと流入が見込めそうかと考えて、提案する方法です。キーワード選び、題名、構成、文字数など、自分で考えて提案です。

これは、特にアフィリエイターのクライアントには大変喜ばれる提案ではないかと思います。アフィリエイターはキーワード順位が命なので。

4.「これまで2000字でしたが、3000字にしたいです」と言う

これは、文字当たりの単価は上げられなさそうだが、記事1本当たりの単価は上げたいときに使う方法です。文字数多めでしっかりした記事を書ける人であればよいのではないでしょうか。

5.「これまで月5本でしたが、10本書けます」と言う

これも4と同様に、文字単価は上がっていませんが、1クライアントからの収入を増加させることができるので、まだまだ書く時間に余裕がある人にとっては、よいテクニックです。得意なテーマでまだまだ書ける、ただ単価交渉にはまだ早いかなという時に使ってみましょう。

6.「私、実はこんなこともできますので提案させてください」

ライティング以外で得意技がある人は、「ライター業以外にもこんなことできますので、一度提案させてください」といって、提案するのはありかと思います。

クライアントが困っているであろうことの中で、自分のスキルで助けることができることについて、「何を」「どのように」「どの指標で」助けることができるかをスライドにまとめて提案です(これっていわゆる「営業」ですよね)。

ちなみに私の経験ですが、とある会社様に記事を書いていたのですが、「貴社のサイトにはこういう弱みがあります。私はこういう方法でお役に立てます。また、こんなこともできます」と提案することで、自分の立場を「ライター」から「頼れる外注さん」に移行させ、案件を大きくしたことがあります。

(私が一番好きなのは、この「提案させてください」です。ちなみに)

まとめ

上記のテクニックの中で、クライアントごとに使えそうなものがあれば、ぜひ使って、値上げ交渉、受注額増額交渉をしてみてください。


[ライター向け] 依頼者はライターの何に対価を払っているか


ライターと依頼者を両方やっている、練馬のライターです。

ここ最近、執筆をお願いすることが増えてきたのですが、ライターの時には気が付かないが、依頼者になるとすぐに気が付くものがあります。

今回はその辺りについて書いてみたいと思います。

依頼者はライターの何に対価を払っているか

「は?そりゃ記事に対して対価を払っているんでしょ。だから、ライター、書く人という職業なんだよ」「記事のクオリティと分量でしょ。簡単で短い記事は安く、難しく長い記事は高い」という回答がすぐに返ってきそうです。

しかし、依頼者は純粋な記事以外についてもお金を払っている、いや、「お金を払ってもいい」「払いたい」と思っています。いくつかあげて見ましょう。

1、短納期

これは結構分かりやすいと思います。航空券を買う時も、「1カ月前なら2万円で買えたチケットが、1日前だと5万円になっている」なんてことはよくあります。短納期での仕事の依頼は、相手に無理を強いたり、予定の大幅な変更を余儀なくさせることがあります。よって、料金が高くなります。

2、意図を汲んでくれる力

別の言い方で言うと「阿吽の呼吸」です。依頼者が「Aをお願いします」と頼んだら、ライターが「分かりました」といって、Aが期待する成果物を仕上げてくる。依頼者が詳しく説明しなくても理解してくれる。これが阿吽の呼吸です。

阿吽の呼吸力を鍛えるには、相手が欲しいと思っている成果物を自分なりに考え、共有し、納品するという繰り返しが必要になります。一定期間やり取りが積み重なると、「この人が求めているものは、この水準のクオリティで、この方向性だな」ということが分かるようになります。

3、短く要点を押さえたメッセージ

依頼者とライターの関係は、通常冷めた関係です。依頼者の観点だと、予算の範囲内でできるだけ良い記事を書いてもらいたい、コミュニケーションにかける労力は最小限にしたい、そう考えています(少なくとも私はそうです)。

よって、やり取りする文章は短いほど良いです。時々、仕事の依頼を出すと、無関係な長い文章で応募してくる人がいますが、これは相手に「長い文章を時間をかけて読め」と強要しているのと同じで、印象は大変悪いです。

また、何を言いたいのか分からないメッセージもよくありません。例えばYESなのかNOなのか、こちらのアクションが必要なのか不要なのかが分からないメッセージは相手に「聞き返すための追加の労力」をかけさせています。自分のメッセージがわかりにくく、相手が聞き返してきた時点で、自分の文章力のなさを恥じるべきです(とはいえ、私もたまにやってしまいますw)。

要点を網羅しているが、短く分かりやすい文章、これが重要です。相手の問いに端的に答えていて、かつ5W1Hをカバーしている。こうしたやり取りがありがたいです。

4、レスの早さ

「ご確認お願いします」とメッセージを送って、長期間返信がないと不安になります。できれば24時間以内、遅くとも48時間以内に返信が欲しいなと思います。

もし返信が面倒な場合は、「連絡ありがとうございます。後ほど確認して返信します」でもいいので、「メッセージを読んだ」ことがわかる内容を返信してほしいなと思います。

大学生の時に受けた授業でこんなことを言っている先生がいました。「メールは生もの。24時間以内に食べると美味しい。それ以上になると、食べられるが美味しくはない」。今思うと、なかなかうまいこと言っていたなと思います。

5、提案力

今月の納品が終わった、さて来月はどうなるのかな。と思ったときに、提案してくれるライターは大変ありがたいです(私もライターの立場になると、例外なく提案しています)。

「来月どうなるのかな」とライターが思っているとき、依頼者も「来月どうしようかな」と考えていることが多いです。こうした時に、「来月はこういうテーマが良いと考えて、記事テーマを提案させて頂きます」などと言われると、「おおっ、これはありがたい。お願いします」と言われる可能性は高いです。

6、ポジティブさ

ここは、人によって異なるかもしれませんが、私はメッセージをやり取りしていて、「この人はポジティブでエネルギーがあるな」「この人とメッセージやり取りしていると楽しいな」と感じられると、とても嬉しいです。

ネガティブなものが感じられるメッセージからは、エネルギーが奪われますが、ポジティブなメッセージからは逆にエネルギーをもらうことができます。

もし同じような内容を依頼するのであれば、ポジティブな人と付き合いたいと思います。

まとめ

というわけで、ここ数カ月の仕事依頼経験から、漠然と考えていたことを具体的に文章にしてみました。依頼者も人間なので、喜ばせることができれば、懐がゆるくなります。依頼者を喜ばせるため、ぜひ上記ご活用ください。


[ライター向け] 依頼者の立場から言うと、Twitterのプロファイルはこう書いてほしい


最近、ライター稼業をするのとは逆に、記事作成をお願いさせて頂くことも増えてきました。

ふだんは記事作成の依頼をもらう側だったのですが、記事作成をお願いする依頼者の立場になって見えてきたことを、Twitterをお使いのライターの皆様に共有させていただきます。

特定のライターさんを批判している内容ではないです。念のため。

「仕事依頼はメールかDMで」とあるが、何を頼めるのか分からない

これが一番重要なことです。

例えば、私のプロファイルにこう書いてあったら、あなたはお仕事を頼む気になるでしょうか。

北海道生まれ、神奈川・東京・埼玉を行ったり来たりしている、ヨーグルト好きのオッサンライター。海外旅行大好き!ITガジェットも好きで、今はシャオミ使い。山登りも好きだけど、最近は体重が増えて自粛しています。お仕事依頼はDMかメールで

この人は何について書けるのか、得意分野は何なのか、さっぱり分からないです。

  • 好きなものは分かったが、その好きなテーマについて書けるのか。それともただ好きなだけなのか不明。
  • 好きなもの以外で何か書けるものがあるのか不明。
  • よって、依頼できない。

まあ、こうなりますよね。

Twitterを見ていると、お仕事募集中といいつつ、お仕事を本当にTwitter経由で獲得しようと思っているのか疑問な方が多くいます。

経歴+記事得意分野を書いてほしい

依頼者視点で見たときに、Twitterのプロファイルには、この2つを入れて欲しいです。

1.経歴

例えば、「通信業界に勤務したことがあります」よりも、「通信業界で10年勤めました」のほうが分かりやすいです。

さらに「大手携帯電話会社で10年勤めて、通信インフラを増強計画とかやってました」となると、具体性が増してさらによくわかります。

またカジュアル系の記事の場合でも、「海外旅行大好き」よりも、

「2015年から2016年にかけて、海外40か国をバックパッカーとして訪問しました。ASEANは全部回りました。一番好きな国はブルネイです」のほうが分かりやすいです。

これまでこんなメディアに掲載されました、というのも効果的ですね。大手メディアに乗る、ということは、大手メディアまたはその下の広告代理店と取引しているのかな、しっかりした文章が書けるのだろうなと思うからです。

2.記事得意分野

Twitter経由で案件獲得したいのであれば、記事得意分野は必須です。何故なら、あなたの普段のTweetをいちいち読んで「この人は依頼できるかな」と考えるのではないからです。

Twitterプロファイル文だったり、プロファイル欄に書かれているホームページ情報を見て、書かれている内容をざっと確認して判断するからです。

よって、少なくとも「得意分野は、ビジネス全般、英語、営業です」と書いてくれるとありがたいです。

さらに、「得意分野は、ビジネス全般(ビジネスマナー講師歴あり)、英語(TOEIC 860点)、営業(ガチの飛び込み営業やってました)。」と書いてくれるとさらに分かりやすいです。


この2つをしっかり入力すると、下記3つが改善すると思います。

(1)Twitter経由の問い合わせ数

(2)Twitter経由の問い合わせの質(良質なクライアントからの問い合わせ)

(3)単価 (専門性が高そうに見えたら単価は上がる)

まとめ

Twitterプロファイルはたったの160字です。もし、ガチでTwitterからの案件獲得を狙うなら、「160字に何を入れるか、何を入れないか」をしっかり考えると効果的です。

ぜひ考えて、試行錯誤していただければと思います!


あなたはライターですか?ビジネスパーソンですか?


今回は、あまりまとまりのない記事です。

突然ですが、あなたは「ライター」ですか、それとも「ビジネスパーソンですか」?

自分にラベルを貼る=自分を縛ることになりかねない

私はTwitter上では、「練馬のライター」なのですが、ライティング業は私のビジネスの一つで、本職は「何でも屋のビジネスパーソン」だなと思っています。本業と言えるほどのビジネスの柱が欲しいのですが、まだ人に誇れる柱がありません。よって、当面は「何でも屋」で行こうと思っています。

ところで、あなたは「ライター」ですか?「ビジネスパーソン」ですか?

誰しも、「自分はこういうものである」という自己認識を持つために、自分をラベリングしています。過去、私は「文系の大学生」でした。働き始めてからのビジネス上のラベリングは「IT企業の営業」、次に「IT企業で情報システム担当」になり、現在は「何でも屋のビジネスパーソン」です。

もし誰かが、「私はライターである」と公言することは、「私はライターである、ライターはとは執筆活動でお金という対価を得る職業だ」と自分をラベリングすることです。逆に言うと、「ライター以外のことはしない、する気がない」とも言えます。

何が言いたいかというと、「自分をライターという枠にはめることは、自分を縛ることになりかねない。つまり、ライター以外のことができなくなり(しなくなり)、損してしまうのではないか」ということです。

もし、ライターが天職だと思い、十分な収入を手にしているのであれば、他に手を出す必要はありません。しかし、ライターという職業よりも、野心だったりお金だったりが重要であれば、ライターという仕事の枠から出て仕事を広げてみてはどうでしょうか。

ビジネスに強い野心があるなら、ライターの枠からはみ出る

もし、ビジネスで成功したい、と強く思っているのであれば、自分=ライターとして認識するのではなく、自分=ビジネスパーソンだと認識してみる、という方法があります。

ビジネスパーソンという言葉は、とても色気がない言葉ですが、「ビジネスであれば、オープンに何でもやる気がある人」という意味で使いました。

ライター業を切り口に、自分のビジネスをどう広げていくかを考えて、行動していくと、なかなか面白いと思います。特に、ビジネスで色々な経験を積んできた人は、これまでの経験や知識を「ライティング」だけに生かすのではなく、他のことにも生かしてみることを考えてみてはどうでしょうか(そちらの方が利益率がいいかもしれません)。

クラウドソーシングのサービスは、いきなり見知らぬ人から仕事を受けることができる、そして日常的なコミュニケーションを通じて、それなりに親しくなれる、というスゴイ特性を持っています。

私はクラウドソーシング受注歴2カ月目なのですが、単に仕事の発注者、受注者という関係から、どうすればより広がりを持つビジネスができるかを考えて、発注者が何をすれば喜ぶか、何を欲しているかを考えて、提案して、仕事を広げることをやっています。これは最高に楽しいです。

ライターはビジネスパーソンとして営業しよう

そんなわけで、自分のビジネスを広げたいと思うのであれば、クラウドソーシングの発注者に「営業」してみてはどうでしょうか。

「私、実は色々なことができるんです。少しお時間もらえませんか」

「たぶん、こういうことに困っているんじゃないかと思ったので、提案書作りました。聞いてもらえませんか」

このように言えば、それなりに信頼関係がある発注者であれば、聞いてくれる可能性は高いです。たとえ、今回は発注してくれなかったとしても、発注者は「この人は自分から提案を持ってくるなんて、やる気がある人だな。何かあれば今度相談してみよう」と思うはずです。

ライターとして作った関係をてこに営業すれば、より大きなビジネス、より利益率の高いビジネス、より時間当たりの金額がよいビジネスに入っていくことができます。


もう一つありましたね。

アフィリエイターから記事の依頼を受けている人であれば、自分でアフィリエイトのサイトを作り始めてみる、ということもできます。自分の記事に継続して依頼が来る、ということは、良い記事がかけているからです。

アフィリエイターが、「あなたの記事は良い」と言ってくれているのであれば、アフィリエイトをはじめる最初のハードル、つまり「平均点の記事を書ける」というハードルを乗り越えたことになります。


と、まあ、まとまりのない話なのですが、もっと野心を持って、上品にがっついてみたら面白いよ、と思いました。


これでバッチリ!クラウドソーシング・インタビューの技法


ここ最近、クラウドソーシングでインタビューをする機会が複数ありました。インタビューは得意なのですが、自分が普段どのように準備してインタビューを行っているかについて、整理したことがなかったのでまとめてみました。私の知識と経験が、他の方のお役に立てばと思い、共有させていただきます。

インタビューの技法1: 目的を明確にする

インタビューにはお金も時間もかかります。では、なぜインタビューしたいのでしょうか。

  • 定量的なデータを取り終わり分析も完了したので、あとは裏付けとしての定性的なデータが欲しい
  • 本社への報告用として、指定された項目のインタビューが必要
  • コンサルティング仕事の顧客報告用として、インタビューが必要
  • インタビュー内容自体を記事にする
  • 新規事業のネタ収集

「ある程度結論が見えていて、それを確認するためのインタビュー」と、「その業界や事業を理解するために幅広く聞くインタビュー」では、質問の仕方も時間も異なってきます。

結論がある程度見えていれば、20分程度で簡単に終わるインタビューが多いですが、幅広く知識経験を聞くような内容だと60分でも足りないこともあります。

よって、目的を明確にして、一文で書いてみると良いです。

「新製品が本当に商品として成立するか定性的な情報を集めるためのインタビュー」

「自動車アクセサリー販売事業を地方に広げる余地があるかどうかを確認するため、現地の人の声を聞くインタビュー」

「新規事業がどの程度収益性があるかを知るために、業界のベテランの人に幅広く話を聞くインタビュー」といった感じです。

インタビューの技法2: インタビュー対象者募集

対象者をどのように選定するかは、予算によります。ラウンドテーブル型で人を集めて行うのであれば、顧客インタビュー専門会社に頼むのが良いです。しかし、かなり高額です。一回数十万は覚悟したほうがよいです。

そこまでの金額を準備できない、という場合、クラウドワークス、ランサーズといったクラウドソーシングサイトで募集する方法もあります。また、ビジネスで相当経験を積んでいる方に聞きたいのであれば、ビザスクというサイトを使う方法もあります。

1回のインタビュー費用は、一般人で3,000円~5,000円程度、プロ・専門家だと10,000円以上となります(1時間あたり)。

クラウドソーシングでインタビューを募集する際は、次の内容を含めましょう。

  • 目的

    (全部開示するとまずい場合は、伝えられる程度でOK)

  • 用途

    (インタビューした内容を何に使うかを明確にする。不明確だと後でトラブルになりかねない)

  • 時間

  • 金額

    (クラウドソーシング手数料込みか、抜きかを明確に)

  • 募集条件

    (経験、経歴、知識、住んでいる場所、年齢、性別、年収など)

  • 「募集条件に嘘がある場合は、キャンセルでお支払いしません」

  • 途中終了の可能性

    「インタビュー回答が、期待値に満たない場合、インタビュー途中でキャンセルさせていただく場合があります。この場合、インタビュー時間分のみお支払いします。」
    (例:5分でインタビュー終了の場合は、5分の金額のみお支払いします)

なお、クラウドソーシングの場合は、対面でやるという方法と、SKYPEでやるという方法の2パターンがあります。もし対象者と今後、ビジネス的な付き合いを期待するのであれば対面をおすすめします。そうでない場合は、手間が少ないSKYPEがおすすめです。

SKYPEだと以下3つのメリットがあります。

  1. 移動の手間が不要

  2. 雑談せずにすぐに話に入りやすい=時間の有効活用

  3. キーボードを打ちながらインタビューしても失礼でない

私はここ最近、依頼者として月間数本のインタビューをしていますが、全てSKYPEです。対面のみ、と言われた場合は全てお断りしています。以下では、SKYPEでのインタビューを前提に説明します。

インタビューの技法3: 設問準備編

例えば、フルーツをどのように購入して食べているか、ということを聞きたい場合でも、設問は大きく異なります。例えば、「フルーツ缶詰会社のマーケティング担当」であれば次のような内容になると思います。

  • フルーツを食べる頻度

  • 生鮮果物と缶詰の割合

  • 食べる果物の種類

  • 缶詰を食べる割合の増減

  • 缶詰の価格帯

  • 缶詰の購入場所

もしこれが、「ネット経由で高級マンゴーを直販する農家」であれば、同じ題名だとしても内容が異なります。

  • フルーツを食べる頻度

  • 高給フルーツを購入して自分で食べたことはあるか

  • フルーツの種類

  • 自分で買うフルーツと贈答用フルーツの割合

  • 贈答用としてフルーツを送ったことがあるか

  • 贈答用フルーツの金額の上限

  • 年収

インタビューは出たとこ勝負ではなくて、設問を準備しておきましょう。SKYPEインタビューだと無駄が少ないので、質問と回答がさくさくと進みます。よって、「こんなにたくさん聞ききれるかな」というくらいの設問を用意して、それに優先順を振っておきましょう。

インタビューの技法4: インタビュー当日編

10分前にはSKYPEにログインしておきましょう。相手の声がよく聞こえるように、また自分の声が良く届くようにヘッドセットをつけましょう(もしヘッドセットを持っていなければ安価なものでいいので購入しましょう)。何かあったときの場合に、また聞き漏らしがあったときの場合に、SKYPEの録音をセットしましょう。

インタビューが始まって一番重要なのは、「このインタビューは何に使われるか」という点について、改めて説明することです。例えば、「インタビュー内容は統計的に処理され手利用します」であれば問題は少ないでしょうが、「インタビュー内容は匿名で記事になり、当社サイトに掲載します」という場合だと、募集内容にその旨書いてあったとしても「それは聞いていない」と言われる可能性があるからです。

もし、何に使われるか、という点で折り合えなければ、インタビューはキャンセルしましょう。クラウドソーシングにはたくさんの人がいるので、一人に固執したり、自分の条件を妥協する必要はありません。

もしOKであればインタビューを進めます。インタビューは、事前に作った項目の優先順位に従って聞いていきます。時間切れになったとしても、重要事項を残さず聞くためには大切です。録音内容を全部聞きなおすと、相当な手間がかかるので、自分でキーボードでメモを取りながら聞くのが効率的です(SKYPEだと、これを失礼にならずにできるのが素晴らしい点です)。

どんな相手であっても、こちらは親切・丁寧に対応すべきです。例えば、相手が若い人だからといって上から目線で対応したり、経験者や年配の方だからと言って妙にへりくだる必要はありません。

インタビューが終わったら、丁寧に感謝とお礼を伝えて終了します。なお、終了後は、ご自身の必要な形で、聞いた内容をまとめましょう。

インタビューの技法5: インタビュー当日トラブル対応

トラブル対応で重要なことは、「信頼できないと思ったらキャンセルする」「SKYPE中に激高しない」「メッセージでログを残す」ということです。相手がSKYPEを録音している可能性があることを常に頭に入れて対応しましょう。

1.インタビューに来ない。反応がない

よほどの事情でもない場合、インタビュー時間になっても反応がない人、遅れるという連絡もない人には頼まないほうが良いでしょう。外れを引く可能性が高いためです。「ご連絡がなかったので、大変恐縮ですが、本件キャンセルさせていただきます」とメッセージを送って終了させましょう。

2.嘘をついている

例えば、「現在栃木県に住んでいる人限定」で応募してきたのに、「過去に栃木県に住んでいたが、今は群馬県に住んでいる」といった嘘をつく人もいるでしょう。こうした人は、判明した時点でインタビューを打ち切るのがよいでしょう。

小さな嘘をつく人は、インタビューの回答内容でも嘘を積み重ねている可能性が高いです。よって、「インタビュー対象とは違うので、キャンセルさせてください。お支払いはできません」といって、キャンセルし、あとで「募集内容にXXXと書いていましたが、XXXではないことが分かりましたので、インタビューはキャンセルさせていただきます」と連絡しましょう。

3.経験知識が足りない

「野菜果物の卸業経験者」で募集して、応募があった。しかし、回答のレベルが低く、業界のことを詳しく分かっておらず、的外れである場合です。この場合、開始5分以内に、率直に「当方の期待値を満たしていません。キャンセルさせてください」と伝えて、5分の金額だけお支払いするようにしましょう。

経験のない人に、30分、1時間付き合ったところで、出てくる内容は薄っぺらいものなので、時間もお金も無駄にしてしまいます。

クラウドソーシングのインタビューは玉石混交だが費用対効果は高い

クラウドソーシング上には、素晴らしい方もたくさんいますが、反面どうしようもない方もいます。よって、お金をかけてインタビューするよりは外れを引く可能性は高いです。

とはいえ、私がこれまでインタビューを行ってきて、外れだった割合は1割以下ですので、気にするほどの外れ率ではありません。費用対効果は非常に高いです。ぜひクラウドソーシングを活用して、インタビューを行ってみましょう。

もし、丸々お任せしたい、ということであれば、当方でお手伝いできますのでお知らせください。