2017年を振り返り


2017年を振り返ります。

1.小さな提案を大きく広げた

私は、サラリーマン時代最も長くやった職種は営業です。営業、特に新規開拓の営業がやることは、まず小さな取引を作ること、そしてその小さな取引を大きくすることです。

で、

今年の新たなチャレンジだったのが、「クラウドソーシング」をやるという決断でした。クラウドソーシングをやる以前から、サイトを作ったり記事書いたりしていたのですが、どうやればよいのもか見当つかなかったため、ランサーズで名もなきライターさんに相談しました。

(ちなみに名もなきライターさんの相談室はクオリティ考えると、かなりお得でおすすめです。何を相談したいか明確にしてから相談すると効果がより高いです。が、多忙のため販売停止中ですね)

相談後、何とかできそうだという確信を持ち、クラウドソーシングを始めました。最初は安い案件をやっていたのですが、安い案件をいくら積み重ねても美味しくないので、クラウドソーシングで一度つながったお客様に企画を考えて、営業・提案するようにしました。これがうまくいって、今のビジネスの柱の一つができています。

「練馬のライター」という名前にはなっていますが、ライティングだけでなく、一段広い「Webマーケティング」という場所でビジネスをするように常に心掛け、スキルの幅を広げることに注力しました。ライティングはWebマーケティングの一部品です。

Webマーケティングでビジネスをするにはどうすればよいか。提案することです。お客さんが記事を発注している理由、記事によって得たい成果、記事を発注するときに悩んでいるだろうこと、お客さんの普段の仕事内容から抜け落ちているだろうことなどを想像して提案書を書きます。

提案を書くのは面白いです。お客さんの立場で考えて、あれこれ分析して、紙に落とします。ただ、時間は相当取られます。時間かけても提案が採用されなければ、時間単価はゼロになるので、これがリスクです。この時間をかけられるかどうか、という点について、名もなきライターさんが素晴らしい記事を書いていました。

まさにこの通りです。リスクを取らないと美味しいものは手に入らない。美味しいものは待っているだけでなく、自分で獲得しに行った方が早い。また、美味しいものを手に入れるにはスキルも必要、というわけです。

そんなわけで、クラウドソーシングがはじめの接点だったとしても、やりようによっては案件を広げられるよ、という話でした。

2: 新たにフリーランスや社長さんとの関係を増やした

昨年までの人脈は、これまでよく知っている友人知人のフリーランスや経営者の人脈でしたが、今年は少しずつクラウドソーシングや何かしらの接点でつながった方との縁を人脈にするよう努力しました。

人脈というと「ビジネス人脈」みたいな響きでちょっといやらしいかもしれないのですが、要するにいい意味で「Give & Take」の関係になる、ということです。私は一人社長なので、会社はあるもののフリーランスと同じなので、仕事を融通しあったり、こういうスキルの人がいないかと言われれば紹介したり、また紹介されたり、といった具合です。まずは、「あの人とつながっておくとメリットある」と思ってもらい、そこから一歩進んで「あの人、いいよね」と思ってもらうのがゴールです。

どうすれば、いいよね、と思ってもらえるか。個人的には何かしら相手にGiveをすることではないかと思います。情報でもいいし、気遣っているというメッセージでもいいし、案件紹介でもいいし、誰かをつなぐのでもいいし、小さな事でいいんです。これをちょこちょこやっていると、次第に良い人間関係になっていきます。大切なのは、見返りを求めずにやることです。Give, Give, GiveしてもTakeがないこともありますが、それはそれでいいと思うようにしています。

私は特段凄い能力があるわけでもないのですが、こうやってコツコツ良い関係を作ることは好きで、これによってずいぶん救われています。


まだ年末進行真っただ中で、年が終わる感じが皆無ですが、今年を振り返りました。


[ライター向け] クライアントを選ぶ


フリーライターの「フリー」とは、”freedom”のフリーです。上司から言われたことをやるのではなく、独立して仕事を選べる、という立場です。

とはいえ、生活のため、違和感がありながらも仕事を請け続けているかも多いはず。その違和感はどこから来るのか、そして違和感をどのように解決すればよいのかを考えてみましょう。これこそが、「フリー」である強みを生かして、クライアントを選ぶという行為です。

1.単価が安い

解決策1: 単価を上げる
解決策2: 仕事を断る

単価が安いことのみが不満、ということは、逆に言えば「単価以外は不満がないこと」とも言えます。自分がそれなりのアウトプットを出しているという自負があるのであれば、単価を上げる交渉をしてみましょう。単価を上げる交渉については、前回の記事をご覧ください。

そして、単価がどうしても上がらなさそうだったら、そのお客さんからの仕事は断ってしまいましょう。もちろん、断る仕事以外に、バックアップの仕事を持ったうえでの話です。

2.担当者との相性が悪い

解決策1: 仕事を断る

私が仕事を始めたばかりの際、スマホ関連の仕事を頂きました。単価は悪くありませんでしたが、担当者の指示が抽象的でした。その指示を何とかくみ取って納品したものについて、「あなたの記事はなっていない」的なことを指摘されました。「あなたのクラウドソーシングのプロファイルには、このように書いているのに、納品物は違いますね」的な皮肉も言われました。

単価は高いのでどうしようかなと考えましたが、この時私は、お互い合意の上、さくっとお断りました(個人的には英断でした)。相性の悪い担当者と付き合って、自分のエネルギーを減らすと、生活や他の仕事にも影響がでます。よって、「この人とコミュニケーションを取るのが大変ストレス」だと思ったら、さっと身を引きましょう。

3.仕事が合わない

解決策1: 目指す方向性に合致するなら、踏ん張って学習する
解決策2: 仕事を断る

ライター業をやっていると、「この仕事はやりにくい、自分には合わない」と感じる瞬間があるのではないかと思います。

私の例を上げましょう。私が仕事が合わないと感じたのは、「格安SIM関連の記事」でした。既に公開されている情報を整理してまとめるだけで、情報を網羅的にまとめるだけの仕事で、自分のこれまで培ってきた洞察力はいらない仕事でした。こう言ってはなんですが、誰でもできる仕事だと思いました。

この仕事は自分が将来めざしたい方向性でもないので、何とか納品を終わらせて。その後はお断りしました。

と、このように、「自分の将来的な方向性に合致しない仕事」であれば、お断りするのもありです。

逆に、「将来的な方向性には合致しているが、自分の実力がないうえに『合わない、難しい』と感じている仕事」であれば、踏ん張って学習して仕上げることをおすすめします。

「将来的な方向性」というと漠然としていますが、つまり「単価が高い仕事」か、「自分が書きたい内容の仕事」かのどちらかでしょう。これを満たすのであれば、諦めずに力を付けましょう。

まとめ

指示されることに慣れている、相手のことを考えてしまう、といった、ある意味従順な方は、なかなか仕事を断りにくいと思います。しかしクライアントの担当者は、あなたのことを「記事を収めてくれるライター1号」としか見ていないことも多々あります。

よって、もし違和感を感じたら、それを変える努力をするか、どんどん断りましょう。といっても、「やります」といったことを、先方の合意なく途中で投げ出すことはダメです。先方に合意を取って断る、または今月分は納品を終えて以後断る、というように、あなたの評価に影響が出ないようにしましょう。


[フリーランス向け] 提案力とは何か


フリーランス、個人事業主、自営業者にとって必要なのは、「言われたことをしっかりこなす」こと以上に、「提案力」ではないかと思います。今回は、「提案力」についてご説明します。

提案力とは: 潜在的な課題

私が考える提案力の定義とは、「お客さんの顕在化している、また潜在的な課題を、具体化してあげて、その課題を解決する方法を教えてあげること」です。ここでのポイントは「潜在的な課題」、「具体化」、そして「課題の解決」です。

では、例で説明していきましょう。

田中課長は、自社のIT製品「ABCサービス」の広告を出そうと思っています。何故なら、これまで広告を出したことは一度もなかったからです。そこで田中課長は、「ABCサービスの広告について提案してください」と各広告代理店に声を掛けました。

これが「顕在化している課題」とその「課題の解決」です。

そこで、「ABCサービスの広告について提案します」といって、広告の話だけをするのが、だめな広告代理店の提案例です。何故なら、田中課長が口にしなかった「潜在的な課題」について何も考えられていないからです。

潜在的な課題は、「田中課長が口にしていないが、いつも考えている」ものもあれば、「田中課長も気づいていない」ものもあります。良い提案は、「顕在化している課題」について解決策を提示した上で、「潜在的な課題」についても解決策を提示することです。

とはいえ。「本人が言わない、また気づいていない課題の解決策」なんてどう出せばいいのか、思いつかないかもしれません。しかし、色々なところに潜在的な課題のヒントは転がっています。

1.お客さんの会社・製品の状況

同じく「広告を出稿したい」でも、「なぜ広告を出稿したいのか」の理由はそれなりに違ってきます。

  • 売上が伸びている会社でガンガン投資して、さらに売り上げを伸ばしたい企業
  • 売上が落ち込んでいるので、挽回のために広告予算を投下したい企業
  • 外資系企業で本社主導のキャンペーンで広告を打たねばならない企業
  • 期末の予算消化のために広告を打たねばならない企業
  • 他の広告との比較数字を出したいので、試しに出したい企業
  • 売れ筋商品に広告を集中させたい企業
  • 非売れ筋商品の底上げのために広告を投下したい企業

このように、広告を出す理由もバラバラです。しかし、本当のところは教えてくれません。よって、相手の立場にたって「なぜ広告を出しているのか」を考えてみましょう。例えば、お客さんの決算期が12月であれば、11月に大量の広告を出稿しようとしているとすると、「ははあ、予算消化したいのかな」など想像できます。また、外資系企業で本社のマーケティングチームが強い企業であれば、「日本法人には権限がなく、言われた通りに広告を出さなけばいけないんだろうな」などと想像がつきます。

2.お客さん個人の状況

依頼をしてきたお客さんはどのような状況か考えてみます。どういう役割で、何によって評価され、何を楽しいと感じ、何を面倒くさいと感じているのか、といった具合です。

もし、お客さんがサラリーマンだとすると、広告を出したところで自分のお金が減るわけではありません。よって、できるだけ楽をして給料を増やしたい、冒険して叱られたくないというのが一般的なモチベーションです。

逆に、経営者、個人事業主だとすると、広告=自分のお金のようなものです。よって、広告を投下した結果どれだけ売り上げが伸びたかに非常にシビアになります。リターンが良ければ、予算を大きく増やしますし、リターンが悪ければすぱっとやめることもあります。

どちらがいい、という話ではなく、どちらがお客さんかによりアプローチが異なることがわかるのではないかと思います。

3.予算感

お客さんがどの程度予算があるかを知るのはとても大切です。予算があるなら、もっと色々と提案できますが、予算がなければ提案しても意味がないからです。

もちろん、お客さんは簡単に予算の額を言いませんので、予算額を聞き出すための努力も必要です。単に信頼してもらえる仕事を続けるだけではだめです。お客さんとの接点を増やす、つまり直接会ったり、Skypeで話す機会を増やす必要があります。

もし予算を聞けて、その額が予想より多かったら「まだまだ色々提案できるぞ」となりますし、予想より少なかったら「これ以上提案できないので、案件金額は増えないな」となります。

提案力とは: 具体化

具体化とは、潜在化しているニーズを明らかにすることです。会社の状況・個人の状況・予算から、それらしいシナリオを考えてみます。

  • 田中課長と話しても、あまり切迫感が感じられない。担当している製品の売り上げが好調だからだろう。
  • 売り上げが好調と言うことは、マーケティング予算も十分にあるだろう。
  • そうなると、先月より色々提案しても聞いてもらえる余地がありそうだ。
  • また、田中課長は忙しそうなので、丸投げしてもらえれば後は全部やります型の提案がよいかもしれない(こちらもその方がやりやすい)。
  • 先日子供が生まれたようだ。たぶん早く帰りたいだろうな。つまり、田中課長が早く帰れるような提案をしたら、乗ってきそうだ。

とまあ、こんな感じでざーっと考えます。どうやら田中課長のニーズは「丸投げできて、自分が早く帰れる提案」であるようだ、そして「マーケティング予算はたくさんあるので、高額な丸投げ提案しても聞いてくれそうだ」というところまで掘り下げられます。

提案力とは: 課題の解決

田中課長の課題は、忙しいが早く家に帰宅したいではないかというところまで考えました。次は、どういう方法でその課題を解決する提案を作るかです。

田中課長の立場だと、時間がかかっていそうな仕事を考えて、その時間を減らす方法を提案する必要があります。例えば、以下のようなことです。

  • 広告物の確認作業が非常に多い
  • 広告会社の企画作成に時間がかかる
  • 広告の効果測定に時間がかかる
  • 広告に関する社内調整に時間がかかる

こうした悩みを解決するには、それぞれに対して自社の製品サービスで、どのような提案ができるかを考えます。「顧客が苦労していること」で、かつ「自社で解決策を提供できるもの」が、提案力、顧客の課題を解決する提案になります。

ただ、「言われたことをする」のではなく、「考えて、解決策を提案する」ことは、多くの場合、お客さんの期待を超える提案になります。「なるほど、よく考えてくれている」となれば、採用の可能性は高まります。もちろん、「言われたことをただ提案する」のに比べれば、案件の金額は大きくなっているはずです。

フリーランサーとしてどう振舞うか

フリーランサーの強みは「自分が考えた製品サービスを、自分の判断だけで提案できること」です。大手企業であれば、勝手に自分で商品を作って売ることはできません。しかし、フリーランサーはなんだってできます。

フリーランサーは、大きな会社の看板がない分、信用力は落ちます。しかし、提案力がある人がお客さんの細かなニーズを満たすオーダーメイド提案ができれば、大きな会社にできないことをたくさんできます。細かなニーズをきちんとくみ取れれば、フリーランサーにとっては十分な収入を得られるのです。

とはいえ、「そもそも接点がない」という場合も多いかと思います。そうした場合、どんな小さな接点でもいいので、仕事をする機会を作り、そこで信頼を得て、提案し、仕事を広げるのが良いアプローチです。そして、この「仕事を広げる」という作業を楽しく感じられるようになってきたら、あなたの提案力が向上したことを意味しているのではないかと思います。

最近ではクラウドワークスやランサーズもあるので、小さな接点を作るのは以前より簡単になってきています。フリーランサーにとっては良い時代です。小さな接点を広げて、広げて、大きなチャンスを作ってみてください。