[ライター向け] 依頼者の立場から言うと、Twitterのプロファイルはこう書いてほしい


最近、ライター稼業をするのとは逆に、記事作成をお願いさせて頂くことも増えてきました。

ふだんは記事作成の依頼をもらう側だったのですが、記事作成をお願いする依頼者の立場になって見えてきたことを、Twitterをお使いのライターの皆様に共有させていただきます。

特定のライターさんを批判している内容ではないです。念のため。

「仕事依頼はメールかDMで」とあるが、何を頼めるのか分からない

これが一番重要なことです。

例えば、私のプロファイルにこう書いてあったら、あなたはお仕事を頼む気になるでしょうか。

北海道生まれ、神奈川・東京・埼玉を行ったり来たりしている、ヨーグルト好きのオッサンライター。海外旅行大好き!ITガジェットも好きで、今はシャオミ使い。山登りも好きだけど、最近は体重が増えて自粛しています。お仕事依頼はDMかメールで

この人は何について書けるのか、得意分野は何なのか、さっぱり分からないです。

  • 好きなものは分かったが、その好きなテーマについて書けるのか。それともただ好きなだけなのか不明。
  • 好きなもの以外で何か書けるものがあるのか不明。
  • よって、依頼できない。

まあ、こうなりますよね。

Twitterを見ていると、お仕事募集中といいつつ、お仕事を本当にTwitter経由で獲得しようと思っているのか疑問な方が多くいます。

経歴+記事得意分野を書いてほしい

依頼者視点で見たときに、Twitterのプロファイルには、この2つを入れて欲しいです。

1.経歴

例えば、「通信業界に勤務したことがあります」よりも、「通信業界で10年勤めました」のほうが分かりやすいです。

さらに「大手携帯電話会社で10年勤めて、通信インフラを増強計画とかやってました」となると、具体性が増してさらによくわかります。

またカジュアル系の記事の場合でも、「海外旅行大好き」よりも、

「2015年から2016年にかけて、海外40か国をバックパッカーとして訪問しました。ASEANは全部回りました。一番好きな国はブルネイです」のほうが分かりやすいです。

これまでこんなメディアに掲載されました、というのも効果的ですね。大手メディアに乗る、ということは、大手メディアまたはその下の広告代理店と取引しているのかな、しっかりした文章が書けるのだろうなと思うからです。

2.記事得意分野

Twitter経由で案件獲得したいのであれば、記事得意分野は必須です。何故なら、あなたの普段のTweetをいちいち読んで「この人は依頼できるかな」と考えるのではないからです。

Twitterプロファイル文だったり、プロファイル欄に書かれているホームページ情報を見て、書かれている内容をざっと確認して判断するからです。

よって、少なくとも「得意分野は、ビジネス全般、英語、営業です」と書いてくれるとありがたいです。

さらに、「得意分野は、ビジネス全般(ビジネスマナー講師歴あり)、英語(TOEIC 860点)、営業(ガチの飛び込み営業やってました)。」と書いてくれるとさらに分かりやすいです。


この2つをしっかり入力すると、下記3つが改善すると思います。

(1)Twitter経由の問い合わせ数

(2)Twitter経由の問い合わせの質(良質なクライアントからの問い合わせ)

(3)単価 (専門性が高そうに見えたら単価は上がる)

まとめ

Twitterプロファイルはたったの160字です。もし、ガチでTwitterからの案件獲得を狙うなら、「160字に何を入れるか、何を入れないか」をしっかり考えると効果的です。

ぜひ考えて、試行錯誤していただければと思います!


あなたはライターですか?ビジネスパーソンですか?


今回は、あまりまとまりのない記事です。

突然ですが、あなたは「ライター」ですか、それとも「ビジネスパーソンですか」?

自分にラベルを貼る=自分を縛ることになりかねない

私はTwitter上では、「練馬のライター」なのですが、ライティング業は私のビジネスの一つで、本職は「何でも屋のビジネスパーソン」だなと思っています。本業と言えるほどのビジネスの柱が欲しいのですが、まだ人に誇れる柱がありません。よって、当面は「何でも屋」で行こうと思っています。

ところで、あなたは「ライター」ですか?「ビジネスパーソン」ですか?

誰しも、「自分はこういうものである」という自己認識を持つために、自分をラベリングしています。過去、私は「文系の大学生」でした。働き始めてからのビジネス上のラベリングは「IT企業の営業」、次に「IT企業で情報システム担当」になり、現在は「何でも屋のビジネスパーソン」です。

もし誰かが、「私はライターである」と公言することは、「私はライターである、ライターはとは執筆活動でお金という対価を得る職業だ」と自分をラベリングすることです。逆に言うと、「ライター以外のことはしない、する気がない」とも言えます。

何が言いたいかというと、「自分をライターという枠にはめることは、自分を縛ることになりかねない。つまり、ライター以外のことができなくなり(しなくなり)、損してしまうのではないか」ということです。

もし、ライターが天職だと思い、十分な収入を手にしているのであれば、他に手を出す必要はありません。しかし、ライターという職業よりも、野心だったりお金だったりが重要であれば、ライターという仕事の枠から出て仕事を広げてみてはどうでしょうか。

ビジネスに強い野心があるなら、ライターの枠からはみ出る

もし、ビジネスで成功したい、と強く思っているのであれば、自分=ライターとして認識するのではなく、自分=ビジネスパーソンだと認識してみる、という方法があります。

ビジネスパーソンという言葉は、とても色気がない言葉ですが、「ビジネスであれば、オープンに何でもやる気がある人」という意味で使いました。

ライター業を切り口に、自分のビジネスをどう広げていくかを考えて、行動していくと、なかなか面白いと思います。特に、ビジネスで色々な経験を積んできた人は、これまでの経験や知識を「ライティング」だけに生かすのではなく、他のことにも生かしてみることを考えてみてはどうでしょうか(そちらの方が利益率がいいかもしれません)。

クラウドソーシングのサービスは、いきなり見知らぬ人から仕事を受けることができる、そして日常的なコミュニケーションを通じて、それなりに親しくなれる、というスゴイ特性を持っています。

私はクラウドソーシング受注歴2カ月目なのですが、単に仕事の発注者、受注者という関係から、どうすればより広がりを持つビジネスができるかを考えて、発注者が何をすれば喜ぶか、何を欲しているかを考えて、提案して、仕事を広げることをやっています。これは最高に楽しいです。

ライターはビジネスパーソンとして営業しよう

そんなわけで、自分のビジネスを広げたいと思うのであれば、クラウドソーシングの発注者に「営業」してみてはどうでしょうか。

「私、実は色々なことができるんです。少しお時間もらえませんか」

「たぶん、こういうことに困っているんじゃないかと思ったので、提案書作りました。聞いてもらえませんか」

このように言えば、それなりに信頼関係がある発注者であれば、聞いてくれる可能性は高いです。たとえ、今回は発注してくれなかったとしても、発注者は「この人は自分から提案を持ってくるなんて、やる気がある人だな。何かあれば今度相談してみよう」と思うはずです。

ライターとして作った関係をてこに営業すれば、より大きなビジネス、より利益率の高いビジネス、より時間当たりの金額がよいビジネスに入っていくことができます。


もう一つありましたね。

アフィリエイターから記事の依頼を受けている人であれば、自分でアフィリエイトのサイトを作り始めてみる、ということもできます。自分の記事に継続して依頼が来る、ということは、良い記事がかけているからです。

アフィリエイターが、「あなたの記事は良い」と言ってくれているのであれば、アフィリエイトをはじめる最初のハードル、つまり「平均点の記事を書ける」というハードルを乗り越えたことになります。


と、まあ、まとまりのない話なのですが、もっと野心を持って、上品にがっついてみたら面白いよ、と思いました。


これでバッチリ!クラウドソーシング・インタビューの技法


ここ最近、クラウドソーシングでインタビューをする機会が複数ありました。インタビューは得意なのですが、自分が普段どのように準備してインタビューを行っているかについて、整理したことがなかったのでまとめてみました。私の知識と経験が、他の方のお役に立てばと思い、共有させていただきます。

インタビューの技法1: 目的を明確にする

インタビューにはお金も時間もかかります。では、なぜインタビューしたいのでしょうか。

  • 定量的なデータを取り終わり分析も完了したので、あとは裏付けとしての定性的なデータが欲しい
  • 本社への報告用として、指定された項目のインタビューが必要
  • コンサルティング仕事の顧客報告用として、インタビューが必要
  • インタビュー内容自体を記事にする
  • 新規事業のネタ収集

「ある程度結論が見えていて、それを確認するためのインタビュー」と、「その業界や事業を理解するために幅広く聞くインタビュー」では、質問の仕方も時間も異なってきます。

結論がある程度見えていれば、20分程度で簡単に終わるインタビューが多いですが、幅広く知識経験を聞くような内容だと60分でも足りないこともあります。

よって、目的を明確にして、一文で書いてみると良いです。

「新製品が本当に商品として成立するか定性的な情報を集めるためのインタビュー」

「自動車アクセサリー販売事業を地方に広げる余地があるかどうかを確認するため、現地の人の声を聞くインタビュー」

「新規事業がどの程度収益性があるかを知るために、業界のベテランの人に幅広く話を聞くインタビュー」といった感じです。

インタビューの技法2: インタビュー対象者募集

対象者をどのように選定するかは、予算によります。ラウンドテーブル型で人を集めて行うのであれば、顧客インタビュー専門会社に頼むのが良いです。しかし、かなり高額です。一回数十万は覚悟したほうがよいです。

そこまでの金額を準備できない、という場合、クラウドワークス、ランサーズといったクラウドソーシングサイトで募集する方法もあります。また、ビジネスで相当経験を積んでいる方に聞きたいのであれば、ビザスクというサイトを使う方法もあります。

1回のインタビュー費用は、一般人で3,000円~5,000円程度、プロ・専門家だと10,000円以上となります(1時間あたり)。

クラウドソーシングでインタビューを募集する際は、次の内容を含めましょう。

  • 目的

    (全部開示するとまずい場合は、伝えられる程度でOK)

  • 用途

    (インタビューした内容を何に使うかを明確にする。不明確だと後でトラブルになりかねない)

  • 時間

  • 金額

    (クラウドソーシング手数料込みか、抜きかを明確に)

  • 募集条件

    (経験、経歴、知識、住んでいる場所、年齢、性別、年収など)

  • 「募集条件に嘘がある場合は、キャンセルでお支払いしません」

  • 途中終了の可能性

    「インタビュー回答が、期待値に満たない場合、インタビュー途中でキャンセルさせていただく場合があります。この場合、インタビュー時間分のみお支払いします。」
    (例:5分でインタビュー終了の場合は、5分の金額のみお支払いします)

なお、クラウドソーシングの場合は、対面でやるという方法と、SKYPEでやるという方法の2パターンがあります。もし対象者と今後、ビジネス的な付き合いを期待するのであれば対面をおすすめします。そうでない場合は、手間が少ないSKYPEがおすすめです。

SKYPEだと以下3つのメリットがあります。

  1. 移動の手間が不要

  2. 雑談せずにすぐに話に入りやすい=時間の有効活用

  3. キーボードを打ちながらインタビューしても失礼でない

私はここ最近、依頼者として月間数本のインタビューをしていますが、全てSKYPEです。対面のみ、と言われた場合は全てお断りしています。以下では、SKYPEでのインタビューを前提に説明します。

インタビューの技法3: 設問準備編

例えば、フルーツをどのように購入して食べているか、ということを聞きたい場合でも、設問は大きく異なります。例えば、「フルーツ缶詰会社のマーケティング担当」であれば次のような内容になると思います。

  • フルーツを食べる頻度

  • 生鮮果物と缶詰の割合

  • 食べる果物の種類

  • 缶詰を食べる割合の増減

  • 缶詰の価格帯

  • 缶詰の購入場所

もしこれが、「ネット経由で高級マンゴーを直販する農家」であれば、同じ題名だとしても内容が異なります。

  • フルーツを食べる頻度

  • 高給フルーツを購入して自分で食べたことはあるか

  • フルーツの種類

  • 自分で買うフルーツと贈答用フルーツの割合

  • 贈答用としてフルーツを送ったことがあるか

  • 贈答用フルーツの金額の上限

  • 年収

インタビューは出たとこ勝負ではなくて、設問を準備しておきましょう。SKYPEインタビューだと無駄が少ないので、質問と回答がさくさくと進みます。よって、「こんなにたくさん聞ききれるかな」というくらいの設問を用意して、それに優先順を振っておきましょう。

インタビューの技法4: インタビュー当日編

10分前にはSKYPEにログインしておきましょう。相手の声がよく聞こえるように、また自分の声が良く届くようにヘッドセットをつけましょう(もしヘッドセットを持っていなければ安価なものでいいので購入しましょう)。何かあったときの場合に、また聞き漏らしがあったときの場合に、SKYPEの録音をセットしましょう。

インタビューが始まって一番重要なのは、「このインタビューは何に使われるか」という点について、改めて説明することです。例えば、「インタビュー内容は統計的に処理され手利用します」であれば問題は少ないでしょうが、「インタビュー内容は匿名で記事になり、当社サイトに掲載します」という場合だと、募集内容にその旨書いてあったとしても「それは聞いていない」と言われる可能性があるからです。

もし、何に使われるか、という点で折り合えなければ、インタビューはキャンセルしましょう。クラウドソーシングにはたくさんの人がいるので、一人に固執したり、自分の条件を妥協する必要はありません。

もしOKであればインタビューを進めます。インタビューは、事前に作った項目の優先順位に従って聞いていきます。時間切れになったとしても、重要事項を残さず聞くためには大切です。録音内容を全部聞きなおすと、相当な手間がかかるので、自分でキーボードでメモを取りながら聞くのが効率的です(SKYPEだと、これを失礼にならずにできるのが素晴らしい点です)。

どんな相手であっても、こちらは親切・丁寧に対応すべきです。例えば、相手が若い人だからといって上から目線で対応したり、経験者や年配の方だからと言って妙にへりくだる必要はありません。

インタビューが終わったら、丁寧に感謝とお礼を伝えて終了します。なお、終了後は、ご自身の必要な形で、聞いた内容をまとめましょう。

インタビューの技法5: インタビュー当日トラブル対応

トラブル対応で重要なことは、「信頼できないと思ったらキャンセルする」「SKYPE中に激高しない」「メッセージでログを残す」ということです。相手がSKYPEを録音している可能性があることを常に頭に入れて対応しましょう。

1.インタビューに来ない。反応がない

よほどの事情でもない場合、インタビュー時間になっても反応がない人、遅れるという連絡もない人には頼まないほうが良いでしょう。外れを引く可能性が高いためです。「ご連絡がなかったので、大変恐縮ですが、本件キャンセルさせていただきます」とメッセージを送って終了させましょう。

2.嘘をついている

例えば、「現在栃木県に住んでいる人限定」で応募してきたのに、「過去に栃木県に住んでいたが、今は群馬県に住んでいる」といった嘘をつく人もいるでしょう。こうした人は、判明した時点でインタビューを打ち切るのがよいでしょう。

小さな嘘をつく人は、インタビューの回答内容でも嘘を積み重ねている可能性が高いです。よって、「インタビュー対象とは違うので、キャンセルさせてください。お支払いはできません」といって、キャンセルし、あとで「募集内容にXXXと書いていましたが、XXXではないことが分かりましたので、インタビューはキャンセルさせていただきます」と連絡しましょう。

3.経験知識が足りない

「野菜果物の卸業経験者」で募集して、応募があった。しかし、回答のレベルが低く、業界のことを詳しく分かっておらず、的外れである場合です。この場合、開始5分以内に、率直に「当方の期待値を満たしていません。キャンセルさせてください」と伝えて、5分の金額だけお支払いするようにしましょう。

経験のない人に、30分、1時間付き合ったところで、出てくる内容は薄っぺらいものなので、時間もお金も無駄にしてしまいます。

クラウドソーシングのインタビューは玉石混交だが費用対効果は高い

クラウドソーシング上には、素晴らしい方もたくさんいますが、反面どうしようもない方もいます。よって、お金をかけてインタビューするよりは外れを引く可能性は高いです。

とはいえ、私がこれまでインタビューを行ってきて、外れだった割合は1割以下ですので、気にするほどの外れ率ではありません。費用対効果は非常に高いです。ぜひクラウドソーシングを活用して、インタビューを行ってみましょう。

もし、丸々お任せしたい、ということであれば、当方でお手伝いできますのでお知らせください。


クラウドソーシング上のダメなフリーランサーを見分ける方法


私は、フリーランサーとしてクラウドソーシングを利用することもあれば、依頼者としてクラウドソーシングを利用することもあります。


これまで、何度もクラウドソーシングで依頼をしてきました。驚くほどスキルの高い方や、思いを持って仕事をしている方などと知り合う機会ができたりして、とても楽しい出会いが多くありました。クラウドソーシング素晴らしい!

しかし、過去に2度だけ依頼者として仕事をお願いした際にトラブルになりました。

1度目は、仕事依頼途中で音信不通になりました。
2度目は、ランサーが明らかにスキル不足で、途中で逆切れされて終わりました。

実は、仕事開始前にすっぽかされた、といった小さなトラブルは他にもあったのですが、その辺はもう忘れてしまいました。で、こうしたうまくいかなかった経験は、話のネタにもなりますし、まあ経験としては面白いです。とはいえ、こうしたうまくいかなかった経験から、「外れのフリーランサーを見分けられないものか」と考えて書いてみたのがこの記事です。

外れのフリーランサーを見分ける方法

ちなみに私は、自分がフリーランサーであることもあり、依頼者としては比較的寛容なほうです。時間をきっちり守らなくてもOKですし、依頼内容を100%満たしていなくても、70%くらい満たしていれば、喜んでOKします。単価も相場より高めの金額を出しますし、できるだけ直取引でフリーランサーさんの銀行口座に振り込むようにしています。

しかし、こうした善意が通じないような依頼者の方もいるんですよね。では何で見分けられるのか、見てみましょう。

1.仕事の応募の仕方が雑

最も多いのは、「仕事応募時は、1,2,3を入力して応募ください」と書いているのに、1,2,3を入力せずに応募してくる人です。こういう人は「経験がありますので大丈夫です」などと漠然とした表現で応募してきます。しかし、そもそも「これこれを入力して応募してください」と言っているのに、それを無視してくる時点でもうダメランサー確定です。

2.応募内容を読んでいない

こちらからの応募内容をしっかり読んでいない、それも一番重要なところを読んでいないのです。例えば、「チーズケーキの作り方を教えてください」と言っているのに、「ケーキの作り方を教えてください」と誤解したり、「チョコレートケーキの作り方を教えてください」と誤解するような感じです。

とはいえ、私も誤解することもありますし、誰だって誤解はあります。なので、「チーズケーキ→ケーキと誤解」だったり、「チーズケーキ→チョコレートケーキと誤解」くらいであれば、挽回してくれれば、まあOKです。

誤解が判明した際に、「すみません、読み間違っていました」と言ってくれれば、全然気にしません。むしろ、その率直さが素晴らしいなと思います。

ただ、「チーズケーキ作り方教えてください」を「焼き菓子の作り方教えてください」レベルで勘違いされると、つらいものがあります。まあ、でも、これくらい勘違いされても、「お菓子作りに詳しいから、チーズケーキ作り方も少し調べれば、すぐにお伝え出来ます」だといいのですが、「お菓子の作り方全般の基礎力」が怪しいとなると、ちょっと無理です。こういう人は、力量がなさそうであることが判明した時点で、お断りするのがよいです。

3.メッセージが雑

依頼者とフリーランサーのやり取りは「遊び」ではなくて「ビジネス」です。ビジネスであれば、守ったほうが良いビジネスマナーがあります。「ありがとうございます」「よろしくお願いします」といった言葉を添えることで、相手への気遣いを示すことができます。

ただ、ビジネスマナーがなく、機械のように「はい」「いいえ」「何時で」というような返信をする人もいました。そして時々、私のメッセージは無視されました。そんな感じなので、「この人は怒っているのだろうか」「むちゃくちゃ忙しくて、仕事すっぽかされるのではないか」とやや不安になりました。依頼者を不安にさせるような対応をする人は避けましょう。


ちなみに、「評価ゼロのフリーランサーは避けるべき」は定説のように思いますが、私はあまり気にしていません。上記の外れフリーランサーとは逆、つまり「応募の仕方が丁寧」「応募内容をちゃんと読んでいる」「メッセージが丁寧」であれば、問題ないことが多かったです。

あとは、誰しも最初は評価ゼロなので、評価ゼロを理由に対象外にはしたくないな、という思いもあります。自分も評価ゼロでクラウドソーシング応募するとき、不安でしたから。

ちなみに、上記の音信不通になったフリーランサーは、評価ゼロだったのですが、音信不通になる前は全く問題なかった、むしろ大変好感を持っていました。「何となくだめそうな人」を見分けることはできそうですが、「一見良さそうだが、実はダメな人」を見分けるのは難しいですね。


[フリーランス向け] 提案力とは何か


フリーランス、個人事業主、自営業者にとって必要なのは、「言われたことをしっかりこなす」こと以上に、「提案力」ではないかと思います。今回は、「提案力」についてご説明します。

提案力とは: 潜在的な課題

私が考える提案力の定義とは、「お客さんの顕在化している、また潜在的な課題を、具体化してあげて、その課題を解決する方法を教えてあげること」です。ここでのポイントは「潜在的な課題」、「具体化」、そして「課題の解決」です。

では、例で説明していきましょう。

田中課長は、自社のIT製品「ABCサービス」の広告を出そうと思っています。何故なら、これまで広告を出したことは一度もなかったからです。そこで田中課長は、「ABCサービスの広告について提案してください」と各広告代理店に声を掛けました。

これが「顕在化している課題」とその「課題の解決」です。

そこで、「ABCサービスの広告について提案します」といって、広告の話だけをするのが、だめな広告代理店の提案例です。何故なら、田中課長が口にしなかった「潜在的な課題」について何も考えられていないからです。

潜在的な課題は、「田中課長が口にしていないが、いつも考えている」ものもあれば、「田中課長も気づいていない」ものもあります。良い提案は、「顕在化している課題」について解決策を提示した上で、「潜在的な課題」についても解決策を提示することです。

とはいえ。「本人が言わない、また気づいていない課題の解決策」なんてどう出せばいいのか、思いつかないかもしれません。しかし、色々なところに潜在的な課題のヒントは転がっています。

1.お客さんの会社・製品の状況

同じく「広告を出稿したい」でも、「なぜ広告を出稿したいのか」の理由はそれなりに違ってきます。

  • 売上が伸びている会社でガンガン投資して、さらに売り上げを伸ばしたい企業
  • 売上が落ち込んでいるので、挽回のために広告予算を投下したい企業
  • 外資系企業で本社主導のキャンペーンで広告を打たねばならない企業
  • 期末の予算消化のために広告を打たねばならない企業
  • 他の広告との比較数字を出したいので、試しに出したい企業
  • 売れ筋商品に広告を集中させたい企業
  • 非売れ筋商品の底上げのために広告を投下したい企業

このように、広告を出す理由もバラバラです。しかし、本当のところは教えてくれません。よって、相手の立場にたって「なぜ広告を出しているのか」を考えてみましょう。例えば、お客さんの決算期が12月であれば、11月に大量の広告を出稿しようとしているとすると、「ははあ、予算消化したいのかな」など想像できます。また、外資系企業で本社のマーケティングチームが強い企業であれば、「日本法人には権限がなく、言われた通りに広告を出さなけばいけないんだろうな」などと想像がつきます。

2.お客さん個人の状況

依頼をしてきたお客さんはどのような状況か考えてみます。どういう役割で、何によって評価され、何を楽しいと感じ、何を面倒くさいと感じているのか、といった具合です。

もし、お客さんがサラリーマンだとすると、広告を出したところで自分のお金が減るわけではありません。よって、できるだけ楽をして給料を増やしたい、冒険して叱られたくないというのが一般的なモチベーションです。

逆に、経営者、個人事業主だとすると、広告=自分のお金のようなものです。よって、広告を投下した結果どれだけ売り上げが伸びたかに非常にシビアになります。リターンが良ければ、予算を大きく増やしますし、リターンが悪ければすぱっとやめることもあります。

どちらがいい、という話ではなく、どちらがお客さんかによりアプローチが異なることがわかるのではないかと思います。

3.予算感

お客さんがどの程度予算があるかを知るのはとても大切です。予算があるなら、もっと色々と提案できますが、予算がなければ提案しても意味がないからです。

もちろん、お客さんは簡単に予算の額を言いませんので、予算額を聞き出すための努力も必要です。単に信頼してもらえる仕事を続けるだけではだめです。お客さんとの接点を増やす、つまり直接会ったり、Skypeで話す機会を増やす必要があります。

もし予算を聞けて、その額が予想より多かったら「まだまだ色々提案できるぞ」となりますし、予想より少なかったら「これ以上提案できないので、案件金額は増えないな」となります。

提案力とは: 具体化

具体化とは、潜在化しているニーズを明らかにすることです。会社の状況・個人の状況・予算から、それらしいシナリオを考えてみます。

  • 田中課長と話しても、あまり切迫感が感じられない。担当している製品の売り上げが好調だからだろう。
  • 売り上げが好調と言うことは、マーケティング予算も十分にあるだろう。
  • そうなると、先月より色々提案しても聞いてもらえる余地がありそうだ。
  • また、田中課長は忙しそうなので、丸投げしてもらえれば後は全部やります型の提案がよいかもしれない(こちらもその方がやりやすい)。
  • 先日子供が生まれたようだ。たぶん早く帰りたいだろうな。つまり、田中課長が早く帰れるような提案をしたら、乗ってきそうだ。

とまあ、こんな感じでざーっと考えます。どうやら田中課長のニーズは「丸投げできて、自分が早く帰れる提案」であるようだ、そして「マーケティング予算はたくさんあるので、高額な丸投げ提案しても聞いてくれそうだ」というところまで掘り下げられます。

提案力とは: 課題の解決

田中課長の課題は、忙しいが早く家に帰宅したいではないかというところまで考えました。次は、どういう方法でその課題を解決する提案を作るかです。

田中課長の立場だと、時間がかかっていそうな仕事を考えて、その時間を減らす方法を提案する必要があります。例えば、以下のようなことです。

  • 広告物の確認作業が非常に多い
  • 広告会社の企画作成に時間がかかる
  • 広告の効果測定に時間がかかる
  • 広告に関する社内調整に時間がかかる

こうした悩みを解決するには、それぞれに対して自社の製品サービスで、どのような提案ができるかを考えます。「顧客が苦労していること」で、かつ「自社で解決策を提供できるもの」が、提案力、顧客の課題を解決する提案になります。

ただ、「言われたことをする」のではなく、「考えて、解決策を提案する」ことは、多くの場合、お客さんの期待を超える提案になります。「なるほど、よく考えてくれている」となれば、採用の可能性は高まります。もちろん、「言われたことをただ提案する」のに比べれば、案件の金額は大きくなっているはずです。

フリーランサーとしてどう振舞うか

フリーランサーの強みは「自分が考えた製品サービスを、自分の判断だけで提案できること」です。大手企業であれば、勝手に自分で商品を作って売ることはできません。しかし、フリーランサーはなんだってできます。

フリーランサーは、大きな会社の看板がない分、信用力は落ちます。しかし、提案力がある人がお客さんの細かなニーズを満たすオーダーメイド提案ができれば、大きな会社にできないことをたくさんできます。細かなニーズをきちんとくみ取れれば、フリーランサーにとっては十分な収入を得られるのです。

とはいえ、「そもそも接点がない」という場合も多いかと思います。そうした場合、どんな小さな接点でもいいので、仕事をする機会を作り、そこで信頼を得て、提案し、仕事を広げるのが良いアプローチです。そして、この「仕事を広げる」という作業を楽しく感じられるようになってきたら、あなたの提案力が向上したことを意味しているのではないかと思います。

最近ではクラウドワークスやランサーズもあるので、小さな接点を作るのは以前より簡単になってきています。フリーランサーにとっては良い時代です。小さな接点を広げて、広げて、大きなチャンスを作ってみてください。


[ライター向け]新しいジャンルの記事を書きたい場合の学習法


ライターの方向けの記事になります。

これまではAというジャンルの記事を書いていたが、ライターとして幅を広げたい、より単価の高い案件を取りたい、よって、新しいジャンルにもチャレンジしたい。でも、新しいBというジャンルについては、ある程度は分かっているが、まだ分からないことも多い。そんなこと、ありませんか?

そんなときにどう学習するのがよいか、お伝えします。

ちなみに、以下では、「これまでiPhoneの記事ばかり書いていたが、格安SIMの記事も書いてみたい」「美容ファッション記事を書いてきたが、脱毛記事も書いてみたい」「企業の営業の記事を書いてきたが、マーケティングの記事も書いてみたい」というように、「ジャンル違いの記事にチャレンジすること」を想定しています。

アプリやプログラムなどの使い方の習熟を伴うものは想定していませんので、お間違いないように(例:Photoshopの記事→使ったことないIllustratorの記事)。

学習手順1: Webの情報を読む

知らないジャンルについて知りたいときに、最も手軽なのはWebの情報を読む、です。最も役に立つのは、「自分が書きたいテーマの記事が、どのような内容で、どの程度のクオリティで書かれているか」を確認できることです。

例えば格安SIM記事であれば、格安SIM情報サイトに行けば、どのような記事があるか=どのような記事が求められているかが分かります。そして、「どのような情報が必要ないのか」も同時に分かります。

ただ、Webは情報量が半端ないので、読みふけっていると、延々と時間が取られることになります。よって、「新しいジャンルの『土地勘』」、つまり何が重要とされていて、どんな記事があって、どの程度のクオリティが求められているかを知れれば十分です。

学習手順2: お金を払って専門家に1:1で教えてもらう

「え?記事を書いてお金を稼ぎたいのに、お金を先に払うの?」と思われるかもしれませんが、学習に先行投資したほうがよりよいアウトプットを出すことができます。特に、「専門家に1:1で教えてもらう」は非常に効果的です。

なぜ効果的か。それは「ここが重要」というポイントを理解できるからです。例えば、キャッシングについて知りたい」となっても、キャッシングは非常に幅広いジャンルです。よって、正面からぶつかろうとすると大変時間を持っていかれますし、学習すべき優先順位がわかりません。しかし、専門家に聞けば「世の中には100くらいの情報があるけど、最も重要なのは5だよ」と教えてくれます。この「勘所」を知るには、教えてもらうのが最も早いです。

では、どのように教えてもらうかです。タイムチケットビザスクといった「専門家の意見を聞けるサイト」を使っても良いですし、クラウドワークスやランサーズで「1時間いくら払うので、こういう内容を教えてください」と依頼してもOKです。相場は1時間3,000円から15,000円程度です。料金は、ジャンルや聞く人の専門性によって変わります。教えてもらう依頼する前に、経歴をしっかりチェックしましょう(専門家の顔をした、専門家でない人はたくさんいます)。

ちなみに私は今月、新しいことを知りたくて3人から教えてもらいました。1人目は1時間半で15,000円ほどで、2人目は1時間で8,000円、3人目は1時間3,000円でした。

話を聞くときのコツは、「事前に聞きたい内容、質問をたくさん書き出しておく」、そして「教えてもらいながらメモを速攻で取っていく」です。録音してもよいのですが、面倒なので私はやっていません。もちろん、後で聞くつもりでしたら、録音しておくのもよいです。

「ところで、今月教えてもらうのに使った金額、案件取って回収できたのですか?」という質問に対しては、「実はまだできていません」。しかし、嬉しいことに、来月か再来月には何倍にもなって回収できそうです。

学習手順3: 本を読む

ジャンルにもよりますが、本はかなり役に立ちます。私は本を「専門家から教えてもらった内容をについて、細部を深堀するため」に使います。

専門家に1時間話を聞くと、かなり広さと深さのある話を聞くことができます。しかし、1時間では細かな点まで突っ込んで聞けない、または教えてもらったときには思いつかなかった疑問が浮かぶ、なんてことがあります。そうした時に使います。

本の選び方ですが、Kindle版があれば、サンプルをダウンロードしてみて、目次とレイアウトなどを見て、自分が求めているものかどうかを確認してから購入しましょう。Kindleが出ていないジャンルであれば、Amazonのレビューを見てから購入しましょう。

学習手順4: 記事の題名を書いてみる

学習したことについて、自分だったらどんなテーマで書くかを書き出してみましょう。意外にたくさんの書く切り口が思いつくかもしれませんし、「全然思いつかない、困った!」となるかもしれません。いずれにせよ、学習した内容について、小さなアウトプットするには良いです。

学習手順5: 案件に応募する

そして最後には、案件への応募です。クラウドワークスやランサーズで、それらしい案件が見つかったら応募してみるのがよいです。その際には、手順4で書き出したテーマを「記事案」として送ると、依頼者には喜ばれますよ!


費用対効果が良いのは「専門家に教えてもらう」

自分が取り組もうとしているジャンルでどれくらいの記事が書けそうか、どの程度の収入になりそうかを冷静に考える必要がありますが、それなりの収入を見込めそうであれば「専門家に教えてもらう」のは非常に効率的な選択肢です。よって、私はここ最近、この「教えてもらう」を多用するようにしています。

上記内容が、皆様のより良いライター生活のお役に立てれば、これ以上嬉しいことはありません!

最後に、記事本文とは関係ありませんが、お仕事の依頼はこちらにどうぞ!


マーケッター&ライター必見!顧客事例のつくりかた、全部教えます


製品サービスを作った、お客さんも少しづつできてきた。では、サイトのメニューに「顧客事例コーナー」を作って、お客さんインタビューした内容を入れていこう。こう考える企業は多いと思います。では、顧客事例ってどうやって作ればいいの?

そんな方に向けて書いた記事になります。私は、クライアント様より月に数本の顧客事例の作成依頼を頂き、企画から納品まで全て行っています。そんな私の経験を共有したいと思います。ITセキュリティ製品を例にしていますが、それぞれ皆さんの業界に置き換えて考えてみてください。

ちなみにライターの方は、以下をお読み頂くと、クラウドワークスやランサーズなどで出ている「インタビュー記事作成案件」をきっちりこなせるのではないかと思います。クラウドソーシングサイトで求められているのは、当日の訪問とインタビュー、ICレコーダーの文字起こし、記事作成と納品、あたりかと思いますので、手順の後半を参考にしてください。

顧客事例を作る理由

はじめに、そもそも顧客事例を作る理由についてです。理由は3つあります。

1.見込み客を安心させる

情報システム部門で働くセキュリティ担当者を例にあげて考えてみましょう。ITセキュリティといっても幅広く、「ウイルス対策」「侵入検知」「デジタル証明書」「二段階認証」「暗号化」「データ消去」などなど、山のような課題があり、それぞれについて複数の会社から製品サービスが販売されています。

こうした企業の担当者は、まず検索して上位の会社を見たときに、「製品概要」「金額」などと共に「顧客事例」をチェックします。なぜチェックするか、というと、「他の会社でも利用されている製品であれば安心」だからです。

利用実績がない製品を使うというのは、セキュリティ担当者=サラリーマンとしては大きなリスクです。何かあったときに「そんなろくに実績もない製品を選んだお前が悪い」と批判される可能性があります。もし製品に何かあっても、「顧客事例がある製品」であれば「多くの企業で利用されているので、問題ないと判断しました」と言い逃れができます。

「言い逃れ、なんて、そんなレベルの低い話」と思うかもしれませんが、サラリーマンにとって自分のポジションを守ることは重要です。減点法で人事評価している会社であれば、小さな失敗が出世に大きく響く可能性があるのです。よって、この安心感という点を軽く考えないほうが良いです。

この「安心感」「言い逃れ」心理は、営業やマーケティングという「攻め」の部門よりも、情報システムや人事や財務といった「守り」の部門のほうが強く持っています。「守り」の部門は「問題なく仕事して及第点。何か失敗するととたんに責められる。褒められることはあまりない」ため、自分の減点につながる選択を特に嫌がります。

そんなわけで、製品サービスを選ぶ要素はたくさんあります。例えばITセキュリティであれば、機能、価格、導入までのスピード、管理工数、カスタマイズの可否などです。そして、担当者は口には出しませんが、選択基準には「安心感」というものもあるのです。

一般的には、
 大企業>中小企業>ベンチャー
の順で安心感は変わってきますし、製品も
 業界No.1製品>業界上位製品>聞いたこともない製品
の順で安心感は変わります。

もしあなたの会社が圧倒的な業界No.1製品であれば、事例などいらないかもしれません。しかし、もしあなたの会社自体、もしくは製品がダントツでない場合は、安心感を作ることが重要です。

「うちの製品サービスに、業界トップ3の顧客などいない、中小企業ばかりだよ」という場合、事例に価値がないかと言うとそうではありません。中小企業は、製品導入の際に「自分と同じくらいのサイズの同業他社」がどのような取り組みをしているかを気にしています。なので、中小企業しか顧客がいない場合は、最も大きな業界・会社サイズの事例から作りましょう。

2.横並び精神を刺激する

企業が最も欲しい事例が何かご存知でしょうか。それは、「業界で一番大きい会社の事例」です。例えば自動車業界であれば、「スバル」よりも「トヨタ自動車」の事例の方が価値が大きいですし、航空業界であれば「ソラシドエア」よりも「ANA」のほうが事例の価値は高いです。

なぜか。これは、「業界2位以下の企業は、業界1位の企業の動向をすごく気にしている」し、「業界4位以下のきぎょうは、業界トップ3の企業の動向をすごく気にしている」からです。通常、企業規模が大きければ、投資予算も大きく、優秀な人も多い傾向にあります。よって、「業界1位のあそこがやったのだから、うちもやらないとまずい」という横並び意識が刺激されるのです。

よって、事例は「各業界で横展開を図るため、同じ業界だけでなく、幅広い業界で作成すべき」です。貴社の製品サービスの売り上げが高い業界順に作成していくのがよいです。

3.同じ悩みと解決方法・効果を具体的に理解させる

特に法人向けの製品サービスの場合、できるだけ具体的に「何が役に立ったのか」を伝える必要があります。「いい製品で買ってよかったです」ではなく、「月間の運用コストが25%下がりました」という説明が望ましいです。

もちろん、こうした説明は製品サービス紹介でやっていると思いますが、どの会社も同じようなことを言っているので、買う側としては話半分です。しかしこれが具体的な事例になると、事例掲載企業の手前、嘘の内容を掲載するわけにはいかないので信憑性を増します。「なるほど、私が知っているこの会社が、このように悩みを解決したのか。うちの会社も同じ悩みがあるぞ」となるわけです。

顧客事例の作り方手順

次に作成手順です。手順は下記のステップとなります。

1.事例作成目的・予算確認

当たり前のことですが、事例を作成することで何を達成したいのかを確認します。通常は、事例作成=新規顧客獲得です。

ただ、1つ事例を作って、それが新規顧客獲得に何件寄与したかを完璧に突き止めることはできません。「Google Analyticsの数字のトレンドをみる」「同業他社の問い合わせが増加している」など、複数の指標で確認することになります。

また、予算の都合もあるので、「月に何本の事例を作れるか」を考えて作成するのがよいです。事例は一時にたくさん作るのではなく、少しずつ継続的に作るのが効果的です。サイトが定期的に更新されていることをGoogleに伝えるSEO的観点と、お客さんに「たまに来ると新しい事例がある」と思ってもらう「リピーター育成」の観点です。

2.ターゲット選定

例えば、A社の顧客が、「50%: 食品製造業」「30%: 飲食店」「15%: 卸売業」「5%: その他」であった場合、この割合が多い順に事例を作っていくべきです。特に50%の食品製造業が割合が大きいので、「どの食品を作っているか」「会社規模」「地域など」でターゲットを細かく分類するのがよいでしょう、

ターゲット企業は、優先順位ごとに1番から10番くらいまで作っておきます。

3.アポ取り

アポ取りですが、担当営業がいれば営業経由で打診します。担当営業がいなければ、電話で依頼するのがよいです(メールだと無視されることがあります)。電話で依頼する際には、「会社名」「依頼趣旨」「お客様のメリット」「所要時間」などをコンパクトに伝えましょう。

経験的に、事例をOKしてくれる率は、小さな企業ほど高く、大きな企業ほど低いです。小さな企業であれば、経営者がすぐに意思決定できますが、大きな企業になると部門間の調整などが必要になります。調整には時間と労力が取られるため、担当者は「面倒だから適当に言ってやめておこう」と考えるためです。

また、事例作成は条件付きでないと応じない会社も多くあります。例えば「製品を値引きしてくれたら事例作ってもいいよ」といった具合です。こうした交渉にどこまで応じるかは、社内で適宜検討してください。

小さな企業であれば、即座にOKが出て日程調整に入ります。大企業だと、事例を受けるか受けないかの判断だけで、早くても1週間、長いと1カ月以上かかります。よって、常に複数の会社に事例の打診をしておくのが無難です。

注意すべきなのは、取材時に「そこまでやるとは聞いてなかった」という事態を避けるために、メールで「事例取材で何をやるか、社名はでるか、写真は撮影するか、顔は映るか、名前は出るか」といったことを事前に伝えておくことです。

4.取材準備

OKが出て、日程が決まったら準備です。
事例作成に潤沢な予算を割ける会社であれば、以下のような人員でいくのがよいでしょう。
– インタビュアー
– カメラマン
– 担当営業(もしいれば。時間が合えば同席したいと言うはずです)

もし予算を抑えたい場合は、下記の体制となります。
– インタビュアー(兼カメラマン)

持ち物は、下記です。
– パソコン
– カメラ
– ICレコーダー(スマホでも可)
– 菓子折り

事前に準備しておくことは下記です。
– アウトプットの確認(ホームページ掲載だけか、紙に印刷してもOKかなど)
– 質問事項の作成(質問にランクづけしておく。「必須」「時間が余れば聞きたい」など)
– 撮る写真の構図、枚数の確認

5.取材本番

当たり前のことですが、場所は事前に確認して、遅くとも15分前には到着するようにしましょう。初めて行く場所であれば30分前到着が望ましいです(なんだか、新卒社員向けに伝える内容みたいですね)。

もし会議室以外の撮影が必要な場合、「先に写真を撮るか」「後で写真を撮るか」を決めてしましょう。個人的には先に撮ってしまったほうが良いと思います(インタビュー時に撮影時間の残りを気にしなくてもよいので)。

その後、ICレコーダーをセットして、事前に準備した質問に沿って、インタビューを進めていきます。おすすめなのは、インタビューしながら、内容をメモしていくことです。ICレコーダーで全てを聞き返すと時間がかかるので、質問の回答のポイントをメモしていきましょう。メモはPCでも、紙でも、どちらでもよいです。

6.社内チェック&お客様チェック

取材完了後、WordやGoogle Documentに書き出します(印刷する場合はIllustratorのファイルも作成します)。書き出したものを社内(または依頼者)でチェックし、OKであれば、お客様チェックに出します。

このチェックは、小さい企業であれば即完了しますが、大企業だと1カ月以上かかることもあります。そして大企業ほど、あとで様々な制限を課してくることが多いので要注意です。

7.掲載(印刷)

お客様チェックが終われば、ほぼ完了です。サイトに掲載、また印刷業者にIllustratorのファイルを送って完了となります。

事例作成したいが誰かに任せたい方、いませんか?

「事例作成についてはよくわかった。でも時間がないので、誰かにまるっとお任せしたい」という方がもしいらっしゃれば、お任せください。当社でお受けいたします。都内であれば面談も可能ですし、遠隔地であればSkypeでご相談に乗ります。貴社の予算感に合わせてご提案可能ですので、お問い合わせフォームよりお知らせください。


人生で最もスゴかった上司の話


大学卒業後、外資系企業2社で約15年間働いておりました。職種は営業、マーケティング、社内システムなどですが、メインは営業です。

この間、15年で8人の上司がいたのですが、最も優れていた上司(日本人)の話をしようと思います。上司は私と同じ年齢なのですが、私の15年間のサラリーマン人生の中でずば抜けていました。今でも敬愛しています。敬愛=尊敬と愛情です。

上司がなぜあんなに優秀だったのか。いま一度考えてみようと思います。

1.若くして現地法人の社長の地位に就く

地位は人を作る、という言葉がありますが、上司はまさにこれでした。営業としての優秀さもあり、30台前半で現地法人の社長に就き、その責任を果たしていくなかでぐんぐん成長していきました。

営業のプロであった上司は、社長に就いた後は、営業というコアの強みに加えて、マーケティングへの理解、経理財務的な理解、部下の管理、採用、本社とのシビアな交渉など、多面的な力を身に着けていき、毎年毎年総合力が強くなっていっていました。

よく大企業の人が、社内でずっと昇進を続けて、最後に社長になる、というのがありますが、実はこれは間違いではないかと思います。子会社に行って、自分で全部を統括する立場になって、限られたリソースをどう分配するかをヒリヒリと感じながら「経営」しなければ、経営者としての力はつきにくいのではないかと思います。

2.信じて託す

上司はマイクロマネジメントとは真逆の人でした。信じて託す、という言葉がぴったりです。週に一度の打ち合わせで進捗を確認し、状況によってはアクションを迫りますが、それ以外は基本放任。仕事の進め方など、うるさく言われたことは一度もありません。

これは外資系企業ならではの、「できない人は辞めてもらう」という責任の取らせ方があってこそ成り立っていました。信じて託す、やり方については細かく口を出さない、経費の使い方もうるさく言わない、だけど託されたのだから結果は出してもらわないと困る。結果が出なかったら責任を取って辞めること。実際に、採用時に期待されたパフォーマンスを出せないがために辞めた方もいました。

私にはこのやり方がとにかく心地よかったです。

3.プレイヤーとしての圧倒的な力

自分もそれなりに営業経験があり、自信もあったのですが、上司から比べるとひよっこでした。それくらい、力量の差がありました。特に、「場面場面での判断力」に長けていて、同じ状況に立ち会ったとしても、なぜそれだけ質の高い判断力ができるのか、、、とうならされておりました。

この質の高い判断力は、上司が若いころに小さな会社で孤軍奮闘した経験から来ています。扱いの多くない製品を一人で担当し、文字通り日本中駆けずりまわって販売し、その中で百戦錬磨の経営者と多く接してきたこと。これが上司の底力を作っています。

そのころ私は大きな会社で、のほほんと営業していたわけですから、底力の厚みが違います。

4.ユーモア

自分をネタに笑える。それも自虐に走るのではなく、場が緊張しているときにみなを和ませる笑いを提供できる。大変な状況でも飄々としていられるのは、若いころに多く苦労したためではないかと思います。若いころの苦労は買ってでもしろ、これ本当ですね。

5.高い英語力

私も英語力は結構自信があるほうですが、上司は留学経験もあるため、英語力はネイティブとガチで交渉しても負けない、引かないレベル。英語での交渉は話す力よりも聞く力の方が重要。何故なら話すのは自分でコントロールできるが、聞く=相手が話すのは自分がコントロールできないから。マシンガントークでの交渉をも難なくこなしていました。

外資系の現地法人トップはこの交渉力が必要。ネイティブとガチで交渉しても負けない交渉力があるとかなり強いし、本社との信頼関係を築きやすいですね。

そんなわけでよろしくお願いします

ライターとしてのブログ一発目に何を書こうか迷ったのですが、一番敬愛する上司のことを書きました。要は、私はビジネスネタが得意なんです、ということを言いたかっただけです!(半分冗談で半分本当)

お仕事の依頼は問い合わせフォームよりよろしくお願いします!